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住宅改修履歴を一元管理 耐震偽装やガス事故で

2007年02月26日10時44分

 耐震強度偽装やガス給湯器による一酸化炭素中毒など、住まいの安全にかかわる事件事故の続発を受け、国土交通省は07年度から、個々の住宅本体の改修や設備機器の点検などの履歴情報を蓄積するデータベース作りに乗り出す。今後3年かけてまず業界統一の情報登録・管理システムを整えたうえで、データを集め、欠陥製品のリコールや住宅売買時の情報提供に活用する。住宅のトレーサビリティー(追跡可能性)を高め、消費者の保護と中古市場の活性化をめざす。

 国交省によると、情報システムの開発と普及は、同省外郭団体の財団法人ベターリビングと住宅金融公庫(4月から独立行政法人・住宅金融支援機構に改組)が主体となり、同省が補助する。

 データベースには、戸建て住宅やマンションを新築した際の設計図や施工に関する情報のほか、耐震診断やリフォームなど改築、修繕、点検の情報を蓄積する。住宅性能表示制度に基づく耐震性や防音などの評価を登録すれば、住宅の価値の客観的な把握にも役立つ。

 給湯器やエレベーター、火災警報器など、住宅に備え付けられた設備機器の製造番号や修理記録の情報も登録する。どの家にどの機器があるか分かっていれば、製品の欠陥で回収修理が必要になった時、メーカーは速やかに対応できる。

 住宅の柱やドアなどの部材、設備機器類の情報の登録方法として、国交省はICタグ(電子識別票)の利用を念頭に置いている。ICタグからは、製造番号や取り付け日などの情報が微弱な電波で発信され、読み取り機で受信した情報をコンピューターに蓄積する。

 住宅機器でのICタグ利用による履歴情報システムは、ベターリビングが今年度に開発した。今月下旬から、火災警報器について、都市再生機構の共同住宅63万戸に取り付ける分の登録を始める。今後は、ガス給湯器など生命・財産の安全にかかわる機器類に活用を広げていく方針だ。

 日本の住宅市場は新築住宅に偏り、中古住宅の流通シェアは03年度で13%。米国(78%)や英国(89%)より大幅に低い。中古住宅の流通が広がらない理由として、改修や修繕など履歴情報の不足が指摘されてきた。政府は15年度までに中古住宅の比率を23%に高める目標を掲げている。

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