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福島県知事支援者ら逮捕 談合容疑、仕切り役

2006年09月05日11時34分

 福島県発注の公共工事をめぐり、ゼネコン各社が下水道整備工事で談合した疑いが強まり、東京地検特捜部は4日夜、談合の仕切り役だったとされる同県内の設備会社社長、辻政雄容疑者(59)ら2人を競売入札妨害(談合)容疑で逮捕するとともに、同県内の建設大手「佐藤工業」(福島市)などを同容疑で捜索した。特捜部は、辻社長が県側に対して建設業者との口利きをしていた事実はないかなど実態解明を進めるとみられる。

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深夜の家宅捜索を終え、段ボール箱を運び出す東京地検の係官ら=5日午前0時40分、福島市泉の佐藤工業で

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辻政雄容疑者宅の捜索を終えて荷物を手に出てくる東京地検の係官ら=4日午後11時40分過ぎ、郡山市菜根3丁目で

 辻社長は、この工事を受注した準大手ゼネコン「東急建設」(東京都渋谷区)側から約1000万円の謝礼を受け取っていたという。辻社長は、福島県の佐藤栄佐久知事の支援者で、ゼネコン関係者らによると、県発注工事の業者選定に力を持つとみられている。

 この談合疑惑は、法人税法違反(脱税)の罪に問われている中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県桑名市)に対する捜査の過程で浮上した。

 他に競売入札妨害容疑で逮捕されたのは、佐藤工業社員の八巻恵一容疑者(47)。

 調べによると、談合が行われていたのは、福島県が発注した同県北部の阿武隈川流域の広域下水道整備工事。辻社長らは、この入札前にゼネコン各社に東急建設東北支店から電話をかけるなどして談合した疑い。

 関係者によると、大手ゼネコン「鹿島」(東京都港区)の社員も、調整結果に関する連絡役を務めていたという。

 特捜部の調べに対し、複数の社が談合の事実を認めているという。

 この工事では、福島市など県北部の下水を県北浄化センターで処理することを目的に整備が開始され、96年から一部の供用が始まった。その後、下水の流入量が増えたことから、阿武隈川右岸に新たな幹線(全長17.3キロ)の建設が始まった。

 このうち、福島市周辺の約1キロ分の工区の入札が04年8月に行われ、東急建設と佐藤工業の共同企業体(JV)が7億7800万円で落札。落札率は94.6%だった。

 この入札に絡み、東急建設の東北支店長(当時58)が、特捜部の調べに対し、辻社長に「1000万円を渡した」と供述したとされる。同支店長は8月15日に都内のホテルから飛び降り自殺した。

 辻社長は72年、同県郡山市内に設備会社を設立したが、売り上げがほとんどないペーパー会社だったという。一方、建設業者側から公共工事の受注の口利きを頼まれ、仕切り役を務めていたという。

 特捜部の家宅捜索は、5日午前5時過ぎまで続き、福島市天神町にある元県土木部長宅からは段ボール約30箱分の資料が運び出された。

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