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福島県前知事弟、受注調整認める 受領のカネは「謝礼」

2006年10月13日06時19分

 福島県が発注した下水道整備工事の談合事件で、佐藤栄佐久・同県前知事の実弟で「郡山三東スーツ」社長の佐藤祐二容疑者(63)が東京地検特捜部の調べに対し、受注調整したことを認めていることが、関係者の話でわかった。受注調整の謝礼としてゼネコン側から現金計1000万円を受け取ったことも認めたという。特捜部は、佐藤社長を勾留(こうりゅう)期限の15日に競売入札妨害(談合)の罪で起訴する見通しだ。

 佐藤社長は、設備会社社長の辻政雄被告(59)=同罪で起訴=らと共謀し、04年8月に入札が行われた県発注の下水道整備工事で、準大手ゼネコン「東急建設」(東京都渋谷区)と地元大手「佐藤工業」(福島市)の共同企業体が落札できるよう受注調整した疑いが持たれている。

 関係者によると、佐藤社長はこれまでの調べに対し、東急建設が落札予定会社になったことを辻社長から聞いたことは認めたものの、受注調整したことは否認していた。しかし、その供述を変え、辻社長からの報告を了承するなど、自ら受注調整したことを認める姿勢に転じたという。

 また、東急建設側から受け取った現金について、特捜部が受注の謝礼ではないかと追及したところ、「そうなんですかね」などとあいまいな態度だったが、現在では、謝礼の趣旨を認めたという。

 佐藤社長は04年8月、東急建設側から提供された現金300万円を、前知事の選挙事務所で辻社長から受領。05年8月にも、同建設東北支店元副支店長の門脇進容疑者(63)から、現金200万円を受け取っていた。さらに、04年の知事選の際に同建設側から500万円を渡されたことも新たに認めたという。

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