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タクシン前政権の汚職追及本格化、全プロジェクト調査へ

2006年09月25日19時35分

 タイのクーデターで全権を掌握した「民主改革評議会」は24日夜、タクシン前政権下で実施されたすべての国家プロジェクトと関係閣僚の資産を洗い直すための特別委員会を設置した。不正疑惑の徹底追及を目指すという。前政権幹部らは相次いで調査への協力を表明しているが、前首相は態度を明らかにしていない。

 特別委は検事総長や会計検査院長、中央銀行総裁ら8人で構成し、国家汚職防止委員会などと連携して調査を進める。前閣僚やその家族の資産を凍結したり、差し押さえたりする権限も持ち、1年以内に活動を終える方針だ。

 同評議会はまた、前政権下で休眠状態になっていた汚職防止委員会の委員も新たに任命。同委員会は25日に初会合を開いた。同委員会には1万件以上の情報が寄せられているといい、パンテープ委員長は「時効が迫っているものから順次解明していく」と話した。

 また、会計検査院も以前から独自の調査を進めており、ジャルワン院長は「新空港への機器導入をめぐる汚職疑惑などについて近く結論を出せる」との見通しを明らかにした。

 追及の動きに対し、前政権の幹部の中からは調査への協力表明が相次いだ。ピニット前保健相は、自らが率いる派閥の所属議員に調査への協力を指示。タクシン前首相の側近のスダラット前農業・協同組合相も24日にパリから帰国し、「協力したい。何も心配していない」と述べた。

 一方、タクシン前首相自身はロンドンに滞在したままで、自らの財産や帰国問題について口を閉ざしている。多くの財産の名義人であるポチャマン夫人は25日の未明、バンコクからロンドンに向けて出国した。

 タイ国内では、前首相がクーデター直前にチャーター機で資産を運び出した疑いがある、との報道も飛び交っている。改革評議会の報道官は25日の会見で「確認はしていないが、調査している」と述べた。

 同評議会は、クーデターの理由の一つに前政権の「汚職」を挙げている。政治活動や報道の統制に批判が出始めている中、不正の追及を本格化することで批判をかわすねらいもあるとみられている。

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