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新首相にスラユット氏、暫定憲法も公布 タイ

2006年10月01日19時35分

 タイのクーデターで実権を握った軍の評議会は1日、新首相に元国軍最高司令官のスラユット・チュラノン枢密院議員(63)を指名し、プミポン国王もこれを承認した。これに先立ち、暫定憲法も公布された。評議会は「退役軍人は民間人」として民政移管を果たしたと主張しているが、暫定憲法には軍の意向が反映される規定があり、欧米など国際社会の批判を招きそうだ。

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記者会見を終え、首相府を出るスラユット新首相(中央)=1日午後5時34分、バンコクで

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記者会見するスラユット新首相=1日午後、バンコクで

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民政移管後のタイの機構図

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新憲法制定に向けたタイ政治の流れ

 指名後、記者会見したスラユット氏は1週間以内に組閣することを明らかにし、「国論の分裂を癒やし、テロが相次ぐ南部問題に対処したい。GDP(国内総生産)より国民の幸せを基準に経済政策を進めたい」と抱負を語った。

 陸軍士官学校卒で、現野党の民主党政権下の98年に陸軍司令官に就任。国軍最高司令官を経て退役した後、03年に国王の諮問機関である枢密院の議員に任命された。一時出家した時期もある。

 国王側近で元陸軍司令官のプレム枢密院議長の直系とされ、今回のクーデターを主導したソンティ陸軍司令官の上司だった時期もある。

 ソンティ氏はクーデターの直後に「民政移管」を約束したが、最近になって退役軍人の起用を示唆。スラユット氏の名前が出ると、米国はすぐに軍出身者の起用に懸念を示した。だが、国王のスラユット氏への信頼が厚いことや、治安対策など国内の安定を考慮して同氏を選んだとみられる。

 新たに公布された暫定憲法は39条からなり、新政権の基本原則や新憲法制定に向けた手続きを定めている。基本的人権を保障する項目がある一方で、クーデター後に軍が設置した「民主改革評議会」から移行する「国家安全保障評議会」が広く政治に関与することを認めた内容だ。

 新評議会は首相の交代に「助言」できるほか、新憲法の起草委員の選定にも関与し、さらに「国の秩序」に関する問題を解決するため内閣との合同会議ができる、としている。

 新憲法は国民投票にかけたうえで、来年6月をめどに公布される見通し。評議会は1日、クーデター直後に拘束したチッチャイ前副首相ら4人を釈放した。

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