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失脚のタクシン前首相、党首を辞任 タイ

2006年10月03日19時33分

 クーデターで失脚したタイのタクシン前首相がタイ愛国党の党首を辞任したと3日、同党が発表した。党自体は存続するものの、同党の人気は前首相に負うところが大きいうえ、幹部の離党も相次いでおり、党勢の大幅な衰退は避けられない状況だ。前首相は党員としてとどまるが、政治の表舞台への復帰を目指すのか、身を引くのかについてはなお明言を避けている。

 タクシン前首相が滞在中のロンドンから党本部に送った2日付の書簡によると、辞任の理由を「(クーデターという)状況の変化の中、党を愛する人たちの未来を守るため」などと説明した。

 愛国党は前首相が98年に設立し、その指導力と人気、資金力で党勢を急速に拡大。昨年2月の総選挙では、約75%の議席を獲得した。

 しかし、クーデターで前首相が追われ、帰国の見通しも立たない中で党幹部らの離党が相次いでいる。2日には前閣僚や前議員ら60人以上が離党を表明し、3日には前首相の後継者に挙げられていたソムキット前副首相も党を離れた。

 背景には、解党をめぐる動きもある。検察当局は4月の総選挙の不正をめぐり、愛国党などの解党を裁判所に申し立てているが、クーデターで全権を握った軍の評議会が9月30日の布告で罰則を強化。裁判所が解散を命じた党の役員は5年間被選挙権を失う。

 このため、政治生命を失うことを恐れた幹部らが相次いで、愛国党から逃げ出した格好だ。

 当面は前首相の腹心のスダラット副党首が党運営にあたるが、今は評議会の命令で全政党の活動が禁止されており、いつ立て直しに向けて始動できるのか不明だ。

 前首相は、政界復帰か引退かを明らかにしていない。外交筋は「軍や新政権、国民感情の動きなどをしばらく観察するつもりなのだろう。情勢は厳しいが、すきあらば復権をという思いがあるのでは」と話している。

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