タイ前首相、帰国を打診 現政権は当面認めない方針
2006年10月15日19時29分
タイのスラユット首相は14日夜、クーデターで追われたタクシン前首相が滞在中の英国から首相に電話し、帰国の可否を打診してきたことを明らかにした。タクシン氏は地方を中心に今も一定の支持を保っており、影響力を警戒する現政権は、当面は帰国を認めない方針だ。
首相はタクシン氏からの打診に対し、「タイ人として帰国する権利はあるが、問題はタイミングだ」と答えたとしたうえで、「時期については各方面との協議が必要だ」と述べた。
また、クーデターを主導した軍人らで組織する国家安全保障評議会のメンバーは15日、帰国を許す時期について「国内が安定し、戒厳令が解かれた後に再検討することになる」と話した。
帰国の打診について外交筋は「現政権を揺さぶるとともに、支持者の反応を見極めたいという意図があるのでは」と分析している。
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