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古紙めぐり争奪戦 商社、中国輸出、製紙大手は備蓄も

2007年04月21日17時28分

 使用済み段ボールや古新聞をめぐって争奪戦が起きている。リサイクル用に古紙需要が増えている中国などに向けて、商社や問屋は輸出を増加。一方、国内の製紙会社も買い取り価格を引き上げ、古紙の確保に懸命だ。

写真高騰する古紙。段ボール製造大手のレンゴーは備蓄のため専用倉庫を造った=栃木県下野市で
グラフ古紙の輸出量と国内価格の推移

 「(買い取り価格を)値上げしないと、古紙を確保できない」。日本製紙連合会の鈴木正一郎会長(王子製紙会長)は、20日の定例会見で渋い表情をみせた。

 製紙大手は4月から、段ボール古紙の買い付け価格を1キロあたり2.5円引き上げ、13円とした。02年の2倍以上だが、それでも輸出価格よりは割安だ。古新聞の国内価格も輸出需要に押し上げられて、今年に入りキロあたり2円上げた(価格や時期は首都圏)。

 古紙再生促進センター(東京都)によると、古紙の06年の輸出量は約390万トンで、02年の2倍。00年に比べれば10倍だ。うち8割は中国向け。各地の資源回収集積所では古紙の持ち去りが頻発しているが、その一部も中国へ輸出されているとみられる。

 中国では段ボールや紙箱などの原料として古紙の需要が急増しているが、05年時点の回収率は3割しかなく、7割ある日本の半分以下。「世界の工場」の中国から、輸出品を詰めた段ボールが海外に続々と出ていくことも、回収率が伸びない一因だ。

 輸出用に古紙を奪われた日本の製紙会社は苦しい状況に追い込まれている。段ボール原紙の9割以上、そのほかの紙の4割弱は古紙が原料。木材チップを原料とすると、古紙を再生した場合に比べて割高となる。

 レンゴーは古紙の高騰に耐えかね、2月から段ボール原紙の生産量を8%削減。古紙専用の倉庫を栃木県下野市に造って、今月からは備蓄を始めた。王子製紙も昨夏以降に倉庫を3軒造った。

 買い付け価格の引き上げは、製紙各社の利益を圧迫する。王子製紙は古紙の高騰による減益を85億円(06年度)とはじく。経常利益の1割強だ。「製品の販売価格に転嫁するしかない」。20日の会見で、同社会長でもある鈴木氏はそうも語ったが、需要家が応じるかどうかは不透明だ。

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