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リンスで暖房省エネ 循環水に混ぜ、なめらか効果 札幌

2007年05月29日10時29分

 全館に管で湯を流すビルの暖房システムで、湯にリンスの成分を混ぜるだけで流れがなめらかになり、ポンプの消費電力を3分の1に減らせることを産業技術総合研究所などのグループが札幌市庁舎での実証実験で確かめ、28日発表した。同じしくみの冷房にも応用でき、大きな省エネ効果が見込めるという。

 グループは、髪につけるリンスと同じ界面活性剤を含む薬剤を札幌市役所本庁舎(地上19階、地下2階)の空調用の循環水32トンに0.5%の濃度で混ぜて、2月末から5月まで運転した。混ぜない場合と比べて湯を流すポンプの回転数を30%落とせて、消費電力を65%減らすことができた。

 同じシステムを使う冷房も含めて通年で導入した場合、本庁舎全体の電力使用量の1%強にあたる5万8000キロワット時の節約となり、約63万円の電気代が浮く計算。二酸化炭素量に換算して32トンの削減だ。

 水流の抵抗が減るのは、界面活性剤の分子が棒状に集まって流れを整えるためだ。ただ、泡立つとパイプが詰まるほか、管の内壁のさびと結びつくと効果が減るため、定期的な空気抜きや洗浄、水の成分検査が必要になる。

 この薬剤はもともと、山口大の研究者と、山口県の中小企業でつくる周南地域地場産業振興センターが90年代に開発した。センターは「省エネの公式なデータが初めて出たのを機に、全国展開を図りたい」という。

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