現在位置:asahi.com>ニュース特集>地球環境> 記事 台風や雷に強い「日本型風力発電」を 技術基準を強化へ2007年06月26日06時56分 経済産業省原子力安全・保安院は、日本独特の台風や雷に強い風力発電所の設置を促すため、08年度に電気事業法で定めた技術基準を強化する方針を決めた。近年、台風や雷などの自然現象による破損が目立っている。クリーンな風力発電は地球温暖化対策の柱の一つでもあり、安定運転に向けた強化策に迫られていた。
保安院によると、現行の技術基準は、強風に対して「構造上安全であること」などと抽象的に求めているだけだ。雷対策は規定さえない。欧州主導の国際基準はあるが、日本の台風や雷は、この想定を上回る厳しい条件が必要とみている。 日本の風力発電所は06年時点で75%が海外製だが、最近は国産メーカーを含む新規参入が相次いでいる。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が05年度に全国900基を対象にした調査では、故障や事故が1年間で100件あった。原因は、暴風や落雷など自然現象によるものが38%も占めた。施工や製造不良などは25%、管理不備など4%、原因不明33%だった。 自然現象のほとんどは落雷だった。風車の大型化で、羽根の先端部の高さが100メートルを超えるものもあり、より雷被害を受けやすくなっているとみられている。NEDOによると、東北から北陸にかけての日本海側は、冬季に激しい雷に見舞われ、他地域より被害発生率が4倍以上もあった。 また、台風の襲来が激しかった年は、暴風による故障や事故が13%を占めた。局所的な強風にも襲われやすいことから、すでに三菱重工などでは日本型の気象条件に配慮した設計を取り入れ始めているという。 NEDOは、日本型風力発電ガイドラインの策定に向け、全国で強風や雷を観測、07年度中に状況をまとめる。保安院は、これらの結果を踏まえ、具体的な数値を盛り込んだ基準改正作業を進める。 日本の風力発電は06年度で1314基、総設備容量は149.1万キロワット。経産省は地球温暖化対策として、10年度に300万キロワットに増やす計画だ。設置数だけでなく、運転効率の向上も課題になっている。 PR情報 |