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東京大気訴訟が和解成立 提訴から11年ぶり全面解決

2007年08月08日22時57分

 東京都内のぜんそく患者らが国や都、自動車メーカーなどに損害賠償と汚染物質の排出差し止めを求めた「東京大気汚染公害訴訟」は8日、東京高裁(原田敏章裁判長)で和解が正式に成立した。新たな医療費助成制度の創設や公害対策の充実、メーカー7社による解決金12億円の支払いなどが和解条項の柱。訴訟は提訴から11年ぶりに決着した。

写真和解が成立した東京大気汚染公害訴訟の会見で、話し終えうつむく原告団長の西順司さん(中央)。手前は原告団事務局長の石川牧子さん=8日午後6時22分、東京都文京区で

 和解成立を受けて、都は医療費助成制度を来年度中に始める方針だ。国とメーカーなどが費用を出し、対象となる約7万8000人に5年間で計200億円を支出する。国の公害健康被害補償法(公健法)に基づく大気汚染公害の患者認定は88年に打ち切られており、国とメーカーが金銭給付に応じるのは極めて異例。ただし、対象は都内のぜんそく患者に限定される。

 この日は東京地裁の原告についても和解が成立。1次提訴から6次提訴までの全527人の訴訟が終結した。

 和解条項には、原告と国、都、首都高速道路会社が環境の改善状況などを意見交換する連絡会の設置が盛り込まれた。ぜんそくの原因と疑われる微小粒子状物質(PM2.5)については「環境基準の設定も含めて検討する」と国の役割が明示され、東京や名古屋など全国7カ所で新たにモニタリング調査を実施することが約束された。

 都は18歳未満のぜんそく患者には独自の医療費助成をしてきた。新しい医療費助成制度は18歳以上が対象で、公健法で救済されていない患者も含む。市区町村に申請し認定審査を経て「医療券」を受け取る▽受診した病院などに医療券を提出すれば医療費の自己負担分がゼロとなる――という仕組みを検討している。

 制度創設の費用は国が60億円、メーカーが33億円を都に拠出する形で負担する。都は首都高にも33億円を求めたが、和解条項では首都高の負担額は5億円とされた。そのうえで「経営判断としての可能な最大限の対応をした」とする首都高と、「引き続き負担を求めていく」とする都の主張が併記された。

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