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温室効果ガス、50年まで80%減提案 UNDP報告書

2007年11月28日03時03分

 国連開発計画(UNDP)は27日、07〜08年版の人間開発報告書を発表した。報告書は、地球温暖化が進むと世界の貧困層が最も打撃を受けると警告。先進国は2050年までに温室効果ガスを1990年比で少なくとも80%削減し、京都議定書の下では削減義務を負わない途上国も50年までに20%削減するよう提案した。

 インドネシアのバリで来月開かれる国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP13)に向け、「最も貧しく弱い国々のニーズ」を交渉に反映させるとともに、途上国も巻き込んだ対策の検討を促す狙いがある。

 報告書は、00〜04年に気候災害によって毎年2億6000万人が被害を受け、その98%以上が途上国に集中していたと指摘。温暖化が進むと貧困の削減だけでなく、健康や教育など各開発分野で前例のない後退を招きかねないとしている。具体例として(1)80年までに干ばつや気温上昇により、新たに最大6億人が栄養失調になり、氷河の後退や降雨パターンの変化で、さらに18億人が水資源不足による「水ストレス」にさらされる(2)洪水や台風の影響により、沿岸部や低平地で最大3億3000万人が避難を強いられる(3)最大4億人が新たにマラリアの危機に直面する――などを挙げた。

 一方、状況打開のためには、温室効果ガスの削減による温暖化の緩和と、変化した気候への適応の促進が欠かせないと主張。緩和策として、排出者に新たにコストを負担させる「炭素価格」の導入を挙げ、炭素税と、国や企業に排出枠を割り当てて市場取引する排出量取引「キャップ・アンド・トレード」制度の組み合わせを提唱した。

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