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政府、温室効果ガス60〜80%削減案 50年時点で

2008年5月11日3時10分

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 政府は10日、日本国内で排出される温室効果ガス削減のため、長期目標を定める方針を固めた。具体的な数値は調整中だが、2050年の時点で「現状より60〜80%削減」とする案が有力で、6月に公表する。地球温暖化問題が主議題となる7月の北海道洞爺湖サミットを前に、低炭素社会を目指す姿勢を明示し、論議を主導するねらいがある。

 町村官房長官は10日、札幌市内で講演し、「日本自身は50年にどうするという答えを出していない。できれば6月上中旬に福田総理から、日本として50年にどうするかという具体の削減目標を発表してもらいたい。一生懸命準備をしている」と表明。6月に予定される政府の「地球温暖化問題に関する懇談会」の提言を踏まえ、首相の温暖化対策に関する包括提案「福田ビジョン」をまとめ、その中に長期目標を盛る考えを示した。

 政府は、安倍前首相が昨年5月に発表した温暖化対策の戦略「美しい星(クールアース)50」で、「50年までに現状より半減」という世界全体の長期目標を提示。福田首相はこれを引き継ぐとともに、今年1月のダボス会議の際、13年以降の温暖化対策の国際枠組み(ポスト京都議定書)づくりで新たな国別総量目標策定を主導する決意と、日本としても中期目標を定める方針を示していた。

 この目標は産業・分野ごとに削減可能量をはじき出し、それを積み上げる「セクター別アプローチ」に基づいて定めるとしているが、この作業はサミットに間に合わず、経済界を中心に反対も根強い。

 一方、欧州連合(EU)はすでに、20年までにEU内の温室効果ガスを90年比で20%削減すると宣言し国際交渉で主導権を握ろうとしている。ブッシュ米大統領も4月、25年までに米国の温室効果ガス排出量の伸びをゼロにするという中期目標を発表。サミットを控え、議長国日本としても何らかの数値目標を示す必要に迫られ、これまで言及していなかった日本の長期目標設定に踏み切ることにした。

 50年までに世界全体で半減という目標を実現するには、先進国が途上国以上に削減する必要がある。政府は、EUが長期的に目指す「60〜80%削減」並みの目標が適当と判断しており、「50年に70%削減」が可能という国立環境研究所の報告も念頭に数値を詰める。

 政府高官によると、長期目標は中期目標と違って法律に明記する必要がないとしており、法的拘束力を持たせない方向だ。しかし、政府が長期的に排出総量に責任を持つと内外に宣言することで、国内排出量取引などの経済的手法や革新的技術導入の動きに弾みがつく可能性が大きい。

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