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希望枠撤廃先送りに 「中途半端」とアマ怒り

2007年03月22日10時39分

 午前11時から始まった会議は、午後6時半すぎまで続いた。7時間半の議論の末に出た結論は、「来年からの希望枠撤廃」だけだった。根来コミッショナー代行が会議の流れを説明した。「希望枠の廃止は、あっという間に決まった」。なのに、ここから紛糾した。

 希望枠撤廃の付帯条件として巨人の清武英利代表が「(取得まで9年の)FA権取得時期の短縮が条件」と主張。これに対し、無名選手を育てあげる方針の広島にとって、FA短縮により早期に選手が流出するのは死活問題だ。それならば希望枠を残す方がいい、となる。

 他球団からは「希望枠撤廃とFA短縮を切り離して考えては」という意見も出た。まとまらなくなったところで、根来コミッショナー代行が口をはさんだ。「1年だけあいまいな制度でやるより、今年は昨年と同じ方式を取ればいいのでは」

 「先延ばしをしたら球界は笑いものになる」という声も出たが根来案で議論は収束した。阪神の野崎勝義・取締役は「今日の結論は、1歩後退した思いだ」と話した。

 今年からの希望枠撤廃が決まらなかったことに、日本高野連の田名部和裕参事は「断じて、この日の結果は受け入れられない。プロ側はアマ側の協力なしで出来ると思ったら大間違いだ」と強い口調で語った。

 日本高野連は、日本野球連盟と全日本大学野球連盟とともに、プロ側の求めに応じて16日のプロアマ合同会議に臨んだ。その場で希望枠の撤廃を強く要望したばかりだった。

 西武の裏金工作で不信感は根深い。「今回の中途半端な決定には失望している」とは日本野球連盟の松田昌士会長だ。3団体は即時に連絡を取り合り、コミッショナー事務局に抗議の電話を入れた。

 プロ野球選手会も撤廃を強く働きかけてきた。宮本慎也会長(ヤクルト)は「本当に野球界のことを考えているのか。球団それぞれの都合でまとまらないのであれば非常に残念だ」とコメントする。

 スポーツライターの小関順二さんは「ファンがプロ野球は汚いなと思ったものを、一掃できなかった」と指摘し、「プロ野球にとってはすごくマイナスだ」と言い切った。

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