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プロ野球・全球団の徹底調査が急務

2007年04月05日11時59分

 球界はどこまで深い闇を抱えているのだろうか。プロ野球界は「裏金は存在しない」と主張し続け、この事件が起こるまで、希望枠を含むドラフト制度を来年も継続させようとしていた。裏金問題が発覚し、世論に押される形で、やっと今年からの希望枠廃止を決めた。が、既に明らかになっていた西武球団の2選手への裏金供与問題は、球界に存在する悪弊の氷山の一角であることがわかってきた。

写真会見する調査委の池井優委員長(中央)。左は矢田次男委員=4日午後4時24分、東京都内のホテルで

 西武ライオンズ調査委員会の中間報告で公表された不正はいずれも、05年6月に制定された「倫理行動宣言」以前のものとされているが、それまで日本学生野球憲章は全く顧みられてこなかったことになる。

 さらにこの問題が深刻なのは、担当スカウトが調査委員会に対して度々「このような行為は他球団でもやっているのではないか。他球団に後れを取るわけにはいかない」と発言していることだ。

 西武球団だけではなく、プロ野球界全体が不適切な裏金を供与していたと「告発」していることになる。そして、それを受け取ったアマチュア関係者が存在する。アマ側も野球憲章に違反しており、彼らが受け取った金銭は適切に税務処理されているのか、という疑念も消えない。

 プロ野球に対するファンの信頼はずたずたにされたといっていい。

 調査委員会は違反者の実名をつかみながら、公表しないという。社会的な制裁を受けた清水、木村の2選手との不公平感は否めない。悪習を絶つには、すべてを公表するべきだろう。

 根来泰周コミッショナー代行は、この問題が発覚したとき、「徹底的にうみを出し切った方がいい」と発言した。ならば、早急に第三者委員会を立ち上げ、西武だけではなく、全球団を徹底調査することが必要だ。

(編集委員・西村欣也)

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