現在位置:asahi.com>ニュース特集>ジェットコースター事故> 記事 ジェットコースター、4割が1年間探傷試験せず 国交省2007年05月23日13時41分 大阪府吹田市のエキスポランドで起きたジェットコースター死傷事故を受け、国土交通省が全国のコースター型遊具306基の点検状況を調べたところ、4割近い119基で、日本工業規格(JIS)で定められた年1回以上の車軸の「探傷試験」を行っていなかったことがわかった。これまで一度も探傷試験をしていない遊具も、4分の1にあたる72基にのぼった。JISの順守は現場で徹底されず、安全をなおざりにした「絶叫マシン」の管理実態が浮かび上がった。
冬柴国交相は23日午前、コースター以外の遊具についても自治体を通じて緊急点検するよう指示した。 同省は、ジェットコースターなど傾斜5度以上の高架のレールを走行する遊具がある施設を対象に、都道府県を通じて緊急点検の実施と過去の点検状況の報告を要請。18日までに139施設の306基について回答があった。 国交省によると、設置後1年以上たつ297基のうち、車軸について過去1年以内に探傷試験を実施していなかったのは89施設119基。全施設の4分の3、全遊具の39%にあたる。仙台ハイランド遊園地(仙台市)やナガシマスパーランド(三重県)、ニューレオマワールド(香川県)、スペースワールド(北九州市)など、過去に遊具での人身事故が起きた施設でもJIS規定通りの点検を怠っていた。 未実施の遊具の中には、東京ドームシティアトラクションズ(東京都)や鷲羽山ハイランド(岡山県)、三井グリーンランド(熊本県)といった有名な遊園地の絶叫マシンも並ぶ。市営や県営の施設もあった。 探傷試験を一度も実施していなかったのは61施設の72基。うち設置から20年以上たつ遊具が14施設で18基あった。 緊急点検を終えた103施設の256基のうち問題がなかったのは98施設の249基。車輪や車軸、レールに亀裂や破損があった遊具も、浅草花やしき(東京都)や多摩テック(同)の2基など5施設の計7基にのぼり、「今回の点検後に是正されたが、事故の恐れがある状態だった」(国交省)という。また、36施設の50基は点検が終わらず、現在も運行を休止している。 調査結果は23日午前の衆院国交委員会でも取り上げられ、同省の榊正剛住宅局長は「たいへん憂慮すべき事態。JISの徹底を図りたい」と述べた。 遊具の安全について、建築基準法は「定期的に検査を受け結果を報告しなければならない」としているものの、車軸の点検方法は政省令にも明文規定がない。
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