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政治とカネ幕引き懸念 与党も説明不足指摘 松岡氏自殺

2007年05月28日23時33分

 松岡農林水産相の自殺は政界に様々な波紋を広げた。「政治とカネ」をめぐる問題で疑惑を残したまま逝ってしまったため、参院選への悪影響を懸念する与党幹部からは「説明責任を果たしてほしかった」と、突然の死を責める声も漏れた。野党各党は、松岡農水相を任命し、その後もかばい続けた安倍首相の政治責任を指摘し、「政治とカネ」の問題が幕引きされないように追及し続ける姿勢を鮮明にした。

 「緑資源機構その他のこともあるようだけど、心配があったら、また相談しようよ」。松岡氏と同じ伊吹派の伊吹文部科学相は25日の閣議で隣の松岡氏にこう語りかけた。松岡氏は「いろいろまた相談させていただきます」と答えたという。「政策以外のことでどういう心配があったか語らないまま亡くなられたことは非常に残念だ」と伊吹氏は述べた。

 同じく伊吹派の河村建夫政調会長代理は「半月ほど前、大臣室で『大変だね』と言ったら『おれも還元水のことなんか言わなきゃよかったけど、本当に還元水、あそこに引いているからなあ』と言っていた。今思えば、気にやんでいたと思う」と振り返った。

 しかし、松岡氏は今国会で「政治とカネ」をめぐる問題で追及され続けてきただけに与党内の視線も複雑だ。

 久間防衛相は「誰しも脇が甘いと言えば甘いが、もう少し脇を詰めておけば、という思いはする」と指摘。松岡氏の説明を不十分だとしてきた公明党の北側一雄幹事長は「不十分なまま終わってしまったことをどう思うか」と記者団に問われ、「残念だ」とのみ答えた。

 一方、野党各党は、批判の矛先を安倍首相に向けている。

 共産党の市田忠義書記局長は会見で「安倍首相は一貫して松岡氏をかばい続けた。松岡農水相が追い込まれるようになった背景、原因を首相として国民に明らかにする責任がある」と語った。

 社民党の福島党首は「安倍首相には、任命責任と、きちんと説明をさせるなり辞めさせるなり責任があるのに何の対処もしなかった。ここまで追い込んだのは安倍首相の責任だ」と批判した。

 国民新党の亀井久興幹事長は「よほど思い詰めた結果だと思うが、政治家として堂々と国民の前で説明をしてほしかった。首相の任命責任は当然ある」。民主党の鳩山由紀夫幹事長も「政治とカネの問題は国民の不信を買う最大の要因だったから、なおざりにはできない。国民が許すと思わない」と強調した。

 新党日本の田中康夫代表は「緑資源機構の談合問題をはじめ農林水産行政のあり方が問われている今こそ、松岡氏にはその豊富な知識と経験を生かして、最後まで責任を取って陣頭指揮を執り続けていただきたかった」とのコメントを発表した。

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