現在位置:asahi.com>ニュース特集>年金記録問題> 記事

「2年で照合」困難 宙に浮いた年金 厚労相公約に暗雲

2007年12月14日11時23分

 「宙に浮いた年金記録」5000万件のうち4割近くの持ち主の特定が困難なことが判明した問題で、舛添厚生労働相が12日の衆院厚労委で行った「コンピューター上の記録と紙台帳との照合作業を2年以内に完了する」との公約は、実現困難であることが14日わかった。持ち主探しには、コンピューター上の3億件の年金記録と原簿の紙台帳8億5000万件分との照合作業が不可欠だが、厚労省は08年度予算で、国民年金の紙台帳の一部3300万件分の照合にかかる費用しか現時点では計上しない方向のためだ。

 社会保険庁によれば、現時点で08年度中に照合することが決まっているのは、国民年金の記録のうち、年度途中に未納や免除の期間があり複雑になっている「特殊台帳」分のみ。厚生年金の記録については「今年度中にサンプル調査を行い、照合の方法やかかる費用を検討する」としているだけで、来年度中に具体的な作業に入るための費用の見積もりが予算編成に間に合わないため、計上しないという。

 社保庁は現在、5000万件のうち氏名のない記録524万件を紙台帳などと照合する作業をしているが、2000人を超える職員が休日返上で取り組んでも4カ月間かかる見通し。3億件全件の照合には膨大な手間と時間がかかりそうだ。

 大臣の公約を受け、厚労省は記録照合関係の費用を予算に積み増す検討を始めたが、大幅な増額は困難とみられる。舛添氏は14日の閣議後会見で、「国民に納得いただき人数と予算をつければ、人海戦術で1年でも半年でもできないことはない」とし、2年以内に照合を終わらせる考えを改めて強調している。

PR情報

このページのトップに戻る