厚生労働省は9日、年金記録のずさんな管理をはじめとする社会保険庁の一連の問題について「年金制度に対する信頼を損ない、国民に大きな不安、不信、心配をおかけした」とする反省文を公表した。
政府の「年金業務・組織再生会議」で、江利川毅事務次官が読み上げた。記録問題については、政府・与党がたびたび国民に謝罪、総務省の年金記録問題検証委員会が昨秋、「責任感が厚労省、社保庁に決定的に欠如していた」とする報告書を出したが、監督する立場の厚労省が文書で反省の意を表すのは初めて。
反省点として、厚労省の人事上の配慮不足が、キャリア官僚・本庁採用のノンキャリア・地方採用職員という社保庁職員の「三層構造」を生み、組織一体で記録管理に取り組む姿勢が十分に取れなかったことや、キャリア官僚が労働組合に対して迎合的になり十分なリーダーシップを取れなかったことなどを挙げた。
今後は社保庁解体後の新組織に、厚労省から上級幹部を出向させる際にも、本省への復帰を前提としない「ノーリターンルール」を検討するとしている。