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低所得者に年金上乗せ検討 財源1兆円が課題 厚労省

2008年4月22日3時1分

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 所得が低く受け取る年金も少ない人に公費で支給額を増やす制度について、厚生労働省が検討を始めた。「25年以上加入」という条件を緩和し、現役時代の未納により無年金の人に年金を支給することも検討する。2010年度以降の実施を目指すが、1兆円を超す税財源の確保が課題だ。

 22日に開く社会保障審議会年金部会で本格的な議論を始める。国民年金は現役時代に、免除期間も含めて保険料を25年以上払うと支給される。支給額は期間によって決まり、40年間で満額(月額6万6千円)もらえる。25年未満だと年金は支給されない。

 社会保険庁の調べでは、国民年金のみで月額3万円以下の人は103万人。その9割が女性だ。また、無年金もしくは65歳を迎えても年金をもらえない人は118万人いる。

 現在、厚労省や与党の一部で浮上しているのは、低所得者への基礎年金の支給額を公費で加算する仕組みだ。年金支給の財源は09年度以降、国が2分の1、国民が払う保険料が2分の1。このうち、国の負担分を5割増やす。納付期間が25年間の場合は4万1千円が5万2千円に、30年間だと4万9千円から6万2千円となる。

 65歳以上の約4分の1を占める年収200万円未満の世帯を対象とした場合、消費税率約0.4%に相当する年間1.1兆円の財源が必要だ。

 1兆円の財源は、税制の抜本改革なしには捻出(ねんしゅつ)できず、財源確保は難航するのが必至だ。

 また、無年金対策は、年金を受け取るための条件「25年以上加入」の期間短縮を検討する。未納分の保険料を過去にさかのぼって一括払いできる仕組みの導入も目指す。

 ただ、きちんと保険料を払ってきた人と未納の人が受け取る年金額に大差がなくなり、不公平感が強まったり、かえって保険料の未納が増えたりするリスクもあり、慎重に制度設計を進める。

 加算制度については与党内では公明党が前向きで、自民党内でも低年金対策の具体案が論議されている。また、民主党は現役時代の保険料納付を条件に月額6万6千円を全員に保障する最低保障年金制度を提案している。

 現在、保険料の納付率は7割未満。未納者は将来、無年金・低年金者になる可能性がある。09年度から基礎年金の国庫負担を2分の1に引き上げるのを前に、未納対策を強化するとともに、公的年金に低所得者対策を取り入れて制度への信頼を高める。(太田啓之)

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