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国民年金納付率、最低の62.1% 記録問題・不況響く

2009年7月31日12時10分

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 国民年金の保険料納付率(保険料ベース)が、08年度は62.1%と過去最低になったと、社会保険庁が31日公表した。前年度は63.9%で、納付率が下がったのは3年連続。年金記録問題や経済不況が影響したと見られる。未納者は315万人と加入者の1割超だ。将来、無年金や低年金につながる可能性があり、この状況が続けば、「国民皆年金」が揺らぐことになる。

 社保庁によると、世界的な金融危機により景気が悪化した昨年秋以降、厚生年金に加入していたサラリーマンら約30万人が国民年金に加入した。失業して保険料を払えない人も多く、納付率を前年度から0.9ポイント分下げる要因になったという。

 国民年金は20〜59歳の無職者や自営業者、学生らが加入する。団塊の世代(47〜49年生まれ)が60歳を迎え、少子化も進んでいることから08年度末の加入者は1年前と比べて35万人少ない2001万人。一方で、厚生年金から現役世代が移ってきたことなどで、35〜49歳は14万人増となった。

 納付率は、加入者が各年度に納めるべき保険料総額に対して、実際に納められた金額の割合。加入者のうち、一定要件を満たす低所得者や障害者、学生ら納付の免除・猶予対象者は除く。政府は80%を目標としている。

 現在の国民年金制度がスタートした86年以降、約10年間は80%台を維持したが、その後は70%台を推移し、02年度からは60%台に落ち込んだ。徴収態勢を強化していったんは回復したものの、記録問題など不祥事への対応に追われ、06年度から3年続けて下がっている。

 社保庁は「国民年金の未納・未加入者は公的年金の加入者全体の5%程度で、国民年金保険料の納付率が60%台だからといって直ちに年金財政が不安定になるわけではない」と説明する。

 社保庁は納付率の改善を目指して、民間に徴収業務を委託。今年4月現在、全国312カ所の社会保険事務所のうち185カ所で実施されている。ただ、文書や自宅訪問による納付督励が減り、電話による督促が中心だったことから、徴収目標を達成できたのは25カ所だった。(高橋福子)

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