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NOVA社長、講師不足に「売り上げ少ない」

2007年06月16日15時31分

 多くの特定商取引法違反(不実告知など)があったとして経済産業省が一部業務停止命令を出した英会話学校最大手「NOVA」(統括本部・大阪市)の猿橋(さはし)望社長が、講師が不足している現状が報告された会議の席上、「売り上げが少なければ、講師は増やせない」といった趣旨の発言を繰り返していたことが関係者の話でわかった。

グラフ受講者数と講師数、教室数の推移

 同省や東京都も事実関係を把握。同社がレッスンの予約がとりにくくなっている現状を十分に把握しながら、利益確保を優先させて対策を怠っていたとみている。

 「売り上げが少なければ、生徒が多かろうが、講師は増やせない」

 関係者によると、昨年、同社で開かれた会議の席上、猿橋社長は複数回にわたって、こんな発言をしたという。

 毎月、猿橋社長ら幹部と、全国各地の教室を担当し、苦情などに対応する「エリアマネジャー」と呼ばれる役職者が集まった「統括会議」。講師が不足し、各教室で「予約がとれない」といった苦情があることなどが話題になったとみられる。

 こうした会議の模様は映像などに収められていたとされる。同省や都は2月に実施した立ち入り検査などで関係資料を入手。厳しい行政処分に踏み切る決め手の一つになったとみられる。同社側は同省や都の調査に、「利益優先の意図ではなかった」などと弁明したとみられる。

 都の調査では、同社の教室は01年度末に全国で494だったが、05年度末には994に急増。昨年度末は合理化の影響などで減ったものの、924あった。生徒数も約32万人(01年度末)からピークの05年度末は48万人まで増えた。

 その一方で、講師の概数は03年度末に5900人だったが、05年度末には約5000人まで逆に減少。昨年度末もほぼ同水準とみられている。

 この間、同社では、売り物にしていた低料金と急速な規模拡大が経営を圧迫していたとされ、06年3月期には30億円の最終赤字に転落していた。

 NOVAの広報担当は会議について「事実かどうか確認できないが、そういう発言を聞いた記憶がない。一般論として生徒が増えれば講師を増やし、少ないうちは必要ない、という趣旨を言ったのではないか」と話す。講師数と生徒数の関係については「稼働率をもとに、問題がないように講師を配置している」としている。

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