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保健所、ミートホープへ検査を事前通知 偽装食材を撤去

2007年07月03日07時15分

 食品加工卸会社ミートホープ(北海道苫小牧市)による偽装牛ミンチ問題で、北海道庁の苫小牧保健所が問題発覚前に同社に立ち入り検査をした際、事前に日程を通知していたため、同社が工場内を片づけ、保健所の検査をかいくぐっていたことがわかった。同社はミンチに豚の肉や心臓、家畜の血、パン、化学調味料などを混入していたが、通告を受けて撤去していたという。

 同社元幹部は「事前通告は『うまくやれ』と言われているようなものだ。検査はザルだった」と証言する。

 苫小牧保健所によると、「ミンチに変なものが混ぜられている」などの内部告発が何度かあり、06年は2月、11月、12月(2回)に立ち入り検査した。このうち抜き打ちは1回だけで、残りの3回は事前に日程を知らせていたことを道は認めている。

 ミートホープの元幹部によると、少なくとも約7年前からは、大半の日程が通知されていたという。

 ミートホープの工場内は、日常的に牛肉以外の様々な混入物が積まれ、「間違っても外の人には見せられない」(元幹部)状態だったが、通告のたびに片づけ、ミンチ製造機も清掃していた。「検査前日は、いつも大忙しだった」という。

 元幹部によると、検査官を迎えた時には「先ほどミンチの製造が終わり、機械を清掃したところだ。原料も残っていない」などと説明。同社には工場が二つあるが、一方が終了すると、電話で「今終わったから、今度はそっちだ」などと連絡を入れていたという。

 昨年の立ち入り検査では、検査官が偶然、豚の心臓を混入しているのを発見したことがあったが、従業員が「客に依頼された」とうその説明をすると、それ以上は質問しなかったという。道保健福祉部は「食品の原料にするのなら法令上問題ないと判断してしまった」と釈明している。

 検査では、食品添加物が基準値を超えていることや、工場増築の届けが出ていなかったことなどが確認されたが、食肉偽装はばれなかった。

 道は「検査は抜き打ちが原則と考えている。しかし、責任者の面談が必要な場合もあり、実際には事前に通告することはある」としている。

 ミートホープの田中稔社長は「検査が来ることは前もってはわからない」とし、道が認めている事前通告の事実自体を否定している。

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