現在位置:asahi.com>ニュース特集>新潟県中越沖地震> 記事 新潟・茨城 「地震+原子力」複合災害へ対策検討2007年10月19日15時52分 今年7月の新潟県中越沖地震で、東京電力柏崎刈羽原子力発電所が被災したことを受けて、新潟県と茨城県が、震災と原子力災害が同時に起こる「複合災害」に対応できる防災計画やマニュアル類の作成に向けて検討を始めていることが18日、分かった。複合災害が起きた場合、通常の震災や単独の原子力災害よりも救助や避難が格段に難しくなることが予想されるが、現行の防災計画はこうしたケースに対応していないという。 新潟県は、柏崎刈羽原発だけでなく、女川原発(宮城県)や志賀原発(石川県)でも想定を上回る揺れが観測され、原発が停止した経緯を重視。「県の防災計画は震災編、原発編となっており、複合災害を前提とした対応になっていない」と認めたうえで、複合災害発生時の問題点の整理や対応の仕方について、「現実的な対応ができるように防災計画を見直したい」としている。 また、茨城県は、99年に民間ウラン加工施設「ジェー・シー・オー」で発生した臨界事故の「記憶」に加え、中越沖地震での原発被災を受けて「複合災害時の組織体制の見直しを検討中」といい、防災計画などの一部改定を想定。具体的には「震災と原子力災害の発生時では異なる災害対策本部が設置されるが、同じ職員が重複して登録されているケースがある」などとして、態勢の整理や医療、広報体制の変更も検討する方針だ。 一方、原発のある北海道、青森、宮城、福島、静岡、福井、石川、島根、愛媛、佐賀、鹿児島の他11道県は「現時点では、複合災害に備えた防災計画策定の予定はない」などとしている。 都道府県は、災害対策基本法などに基づき、地震被害や原子力災害に備えた防災計画を別個に作成している。しかし、新潟県中越沖地震では、通常の震災に加え、原発で変圧器の火災が発生。その一帯も同時に被災したため、地元消防は震災被災者の救助などで原発にまで手が回らなかったり、道路の寸断ですぐに原発までたどり着けなかったりするなど、複合災害の様相を見せた。 PR情報 |