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ボルトが刺さり、燃料タンクに穴 中華航空機で事故調委

2007年08月24日01時16分

 那覇空港で中華航空機(ボーイング737―800型)が炎上した事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は23日、右主翼内の燃料タンクにボルトが突き刺さり、その穴から燃料が漏れ出していたことを明らかにした。ボルトは、機体の揚力を調整する可動翼(スラット)の支柱(アーム)から外れ、スラットを格納する際にアームに押し込まれる形で刺さったと見られる。穴から機体外に流れ出た燃料が、近くにある右エンジンの熱で気化し、出火したという。

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燃料漏れの場所を説明する台木一成・首席航空事故調査官=23日午後5時40分、那覇空港で

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燃料タンクを突き破ったボルト。23日、タンク内から上方に向けて撮影=国土交通省航空・鉄道事故調査委員会提供

 国交省は同日、事故機と同系(700型と800型)の機体を保有する国内航空会社に緊急点検を指示した。

 同系機では、今回の事故以前に、同様の部位でナット脱落や燃料漏れが起きており、機体を製造した米ボーイング社が05年、文書で航空各社に注意を呼びかけていた。調査委は今後、注意喚起に対する中華航空側の対応を調べるとともに、今回のボルト脱落の経緯や、原因が製造工程にあるのか、機体整備によるものなのかの解明を進める。

 調査委などによると、ボルトは鉄製で長さ数センチ。右主翼内部の第2燃料タンクに突き刺さり、2〜3センチの穴が開いていた。この場所はスラットのアームを格納するためにへこんでおり、トラックカンと呼ばれ、アルミ合金でできているという。

 スラットは主翼の前側にあり、離着陸時に前にせり出すように伸びて機体の揚力を調整する。ボルトは右エンジン脇にある5番スラットのアームの脱落を防ぐためのものという。

 調査委は、何らかの理由でボルトが外れ、スラットを格納する際にアームに押し込まれて壁面を突き破った可能性が高いと見ている。燃料は主翼周辺のすき間から右エンジン周辺に流れ、エンジンの余熱で燃え上がったという。しかし、ボルトが外れた原因は分からないという。国交省によると、ボルトがあるスラットは、目視による定期点検の対象になっている。

 調査委は当初、目撃証言などからエンジンを主翼に固定するパイロン内部から燃料が漏れた疑いを強めていた。23日朝になってタンク内の穴を沖縄県警などが見つけ、内視鏡を使って主翼内部を詳しく調査したところ、ボルトの脱落を確認した。

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