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中華航空機炎上、消防到着に遅れ 駐機エリアは想定外

2007年09月21日12時25分

 那覇空港の中華航空機炎上事故で、消防車が、付近を動いていた別の航空機に妨げられてスピードを出せず、到着までの時間が国際的な目標の「3分」をオーバーしていたことが、国土交通省の調べでわかった。空港の消防訓練は一般的に滑走路上を想定しており、障害物が多い駐機エリアでの火災は「想定外」だった。消防車が管制の許可なく誘導路を走る不手際も判明。同省は21日までに、全国の空港に対し、駐機エリアでの事故を想定した訓練の実施や、消防と管制との連携強化を指示した。

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 同省航空局によると、今回の事故は8月20日午前10時34分台に消防に連絡が入ったが、消防車が到着して活動を始めたのは同38分台で、到着に3分以上かかった。

 要因としては、(1)現場から1.8キロ離れた消防庁舎前に民間機が近づいていて、消防車がすぐにスピードが出せる誘導路に出られなかった(2)付近で駐機中の自衛隊機や、作業車などの動きを注視する必要があった(3)誘導路に入った際、進行方向から対向してくる民間航空機があり、一度誘導路を出ざるをえなかった――などがある。さらに、誘導路に入る際には管制官の許可を得なければならないが、両者間の交信がうまくいかず、許可なしで進入したこともわかった。結果として、管制官は誘導路上の航空機を止める指示を直ちに出さず、消防車の走行に影響した。

 そこで国交省は全国95カ所の空港に対し、(1)駐機エリアでの火災に対応した消防車の走行訓練を実施する(2)火災を察知した時点で、管制官はほかの航空機が消防の妨げにならないよう指示を出す(3)消防車が誘導路や滑走路に入る際は管制の許可を得ることを徹底する(4)あらたなマニュアルを作り、研修も実施する――ことなどを指示した。

 また今回のケースでは、那覇空港事務所が初期段階で那覇市消防本部への連絡を「失念」したことが問題となったが、日本赤十字社や地元医師会など援助機関への連絡を怠っていたことも新たに判明。同省は、事故時の関連機関への連絡の流れも確認するよう求めた。

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