現在位置:asahi.com>ニュース特集>福田新内閣> 記事 延長国会、波乱含み 補給支援法案、衆院委で可決2007年11月12日13時07分 インド洋での自衛隊給油活動を再開するため政府が今国会に提出した補給支援特別措置法案が12日、衆院テロ対策特別委員会で自民、公明両党の賛成多数で可決された。共産党が反対、民主党などは採決に反対だとして加わらなかった。13日の衆院本会議で可決され、参院に送付されるが、12月15日の延長国会会期末までに成立せずに会期再延長となると、衆院解散含みの波乱の展開になる。「大連立」騒動をはさんで再開した逆転国会第二幕は、首相問責決議案提出や解散をちらつかせて牽制(けんせい)しあう「不穏な師走」に突入する。 「ここに来るまでも長かったけど、これからも長い道のりを一生懸命やらなければいけない」。福田首相は12日夜、特措法案の衆院特別委可決についてこう語り、成立への道のりがなお険しいことを強調した。 小沢代表の辞任騒動で足もとが揺らぎ、民主党は特措法成立を追認せざるを得なくなる――。こんな希望的観測が一時、政府・与党内で広がった。だが、弱っているからこそ、民主党は対決姿勢を強めている。 「今日可決されたんだってな。参院でしっかり戦え」。小沢氏は12日、参院外交防衛委員会の筆頭理事を務める浅尾慶一郎「次の内閣」防衛相にハッパをかけた。鳩山由紀夫幹事長も「首相訪米を控え、おみやげを持って行かなくてはならない一心で強行的に採決した。大変けしからん話だ」と強気に語った。 参院では、審議日程をめぐる攻防が始まった。 「14日の参院本会議で特措法案の趣旨説明をしたい」。自民党の鈴木政二参院国対委員長が12日、民主党の簗瀬進参院国対委員長に求めると、簗瀬氏は「(イラクから自衛隊を撤退させる)イラク特措法廃止法案の審議入りが先だ」と拒んだ。 参院では、法案全体の流れを差配する議院運営委員会と、特措法案を扱う外交防衛委員会の委員長をともに民主党が握る。イラク撤退法案の審議が先になることは確実で、特措法案は審議入りのメドすら立たない。 この展開だと、延長国会会期末の12月15日ごろに、参院採決のタイミングを迎える。民主党は、成立には会期の再延長が欠かせない局面を作り出し、政府・与党を断念に追い込もうと思い描く。民主党国対幹部はこう解説した。「12月15日に政府は再延長するかしないか、決断を迫られる。再延長なら解散含み、断念なら解散しないだろう」 この延長日程は、政府・与党側があえて引いた「ライン」でもある。再延長して与野党が激突し解散含みになるのが嫌なら、延長した会期内の成立を容認してほしい――。こんなメッセージも込められている。自民党の伊吹文明幹事長は12日の記者会見で「党利党略的なことに野党が出た場合は、出合い頭とか、いろいろな判断をせざるを得ないと申し上げている」と語った。 解散風を吹かせる与党側だが、対決ムードのまま会期末を迎えたくないのが本音だ。 参院で否決されれば衆院で3分の2以上の賛成で再可決する「伝家の宝刀」を抜くほかに成立の道はない。与野党が激突したまま再議決に至った場合、民主党は逆転国会の「切り札」である首相問責決議案を提出するかどうか判断を迫られる。問責可決は解散の引き金になりかねない、との見方が政界では主流だ。 だから、与党内でも公明党は再議決に慎重だ。民主党も早期解散は避けたいのが本音で、問責を出すかは未定だ。同党は13日にまとめる対案の要綱に自衛隊海外派遣のための恒久法整備を行う規定を盛り込む方針で、与党と話し合う余地が全くないわけではない。 だが、波乱の可能性は否定できない。自民党の中川秀直元幹事長は12日の講演で「霧の中、何が起こるかわからない。切り札を持っているが出さないと言う監督はいない」と語った。首相も12日夜、衆院解散の考えを記者団に問われ、けむに巻いた。「まだ参院にも行ってないのに、いま考えるには早すぎるんじゃないですか」 PR情報この記事の関連情報 |