現在位置:asahi.com>ニュース特集>角界暴行問題> 記事 無抵抗のまま暴行か 外傷、ももの裏など集中 力士急死2008年02月09日03時21分 大相撲・時津風部屋の力士急死事件で、序ノ口力士斉藤俊(たかし)さん(当時17)=しこ名・時太山(ときたいざん)=の遺体の外傷が体の裏側に集中していたことが、愛知県警特別捜査本部の調べでわかった。棒で殴ったような傷で、うつぶせやひざまずくなど無抵抗な姿勢で暴行された可能性が高いという。特捜本部は、傷害致死容疑で逮捕した前時津風親方の山本順一容疑者(57)が主張する「通常のけいこ」を逸脱していたことを示す重要な証拠とみている。 また、暴行には計7人程度の兄弟子が加わったとみられるが、特捜本部は暴行時のそれぞれの役割を特定。同容疑で逮捕された兄弟子3人は、主導的に関与していたことも分かった。 調べでは、特に目立つ傷は3カ所で、遺体の右脇腹、太ももの外側と裏側にあった。いずれも、中央が白く、その両側に帯状の赤い腫れが浮き上がる「二重条痕」と呼ばれる皮膚変色が見られた。表面のなめらかな棒状の鈍器で強打されるとできる傷で、右脇腹の傷付近では肋骨(ろっこつ)と胸骨を結ぶ肋軟骨が折れていたという。このほか、尻や太ももの裏、背中、肩の後ろなどで特に内出血がひどいという。 特捜本部は長さ約1メートル、直径約5センチの木の棒2本、空のビール瓶、金属バットを押収。逮捕された前親方と兄弟子3人は調べに対し、凶器として使ったことを認めているという。 棒やバットを主に使ったとされるのは伊塚雄一郎容疑者(25)=同・怒濤(どとう)。死亡前日の昨年6月25日に木の棒を、26日の「ぶつかりげいこ」では金属バットを持ち出し、暴行をエスカレートさせたという。 25日夜の暴行は、藤居正憲容疑者(22)=同・時王丸=が主導したとされる。前親方の指示に従って鉄砲柱に斉藤さんを縛り付け、「根性を入れる」として率先して殴ったりけったりしたという。 26日の「ぶつかりげいこ」は、木村正和容疑者(24)=同・明義豊(あきゆたか)=が主に斉藤さんの相手をした。突っ伏した斉藤さんに約20発の張り手を浴びせ、土俵上を引きずり回したうえ、けり上げるなどしたとされる。 ほかの兄弟子も加わって暴行が続いている最中に、前親方は使用を促すように木の棒を土俵内に投げ入れたという。 「ぶつかりげいこ」が始まったのは、前親方がかしわ手を打って「ごっつぁんです」と言い、けいこをいったん終了した後だった。このため、特捜本部は、前親方もこの暴行がけいこではないことを認識していたとみている。 PR情報 |