現在位置:asahi.com>ニュース特集>角界暴行問題> 記事

前親方「ビール瓶で10発殴った」 制裁目的は否定

2008年02月10日10時13分

 大相撲・時津風部屋の力士急死事件で、前時津風親方の山本順一容疑者(57)=傷害致死容疑で逮捕=が愛知県警特別捜査本部の調べに対し、斉藤俊(たかし)さん(当時17)を「死亡前夜にビール瓶で10発殴った」と供述していることがわかった。前親方は「相撲を続ける気があるのか、はっきりしない態度に怒りがわいて殴った」としているが、制裁目的ではないと否認を続けているという。

 調べでは、前親方は昨年6月25日午後7時半から同8時半ごろ、ちゃんこを囲んだ大広間で斉藤さんを後方に正座させ、腹や胸、肩、太ももなどを計10発、飲んで空になったビール瓶で殴ったことを認めたという。前親方はこれまでビール瓶殴打について、「小突いた程度だった」と説明していたが、かなり強打していたとみられる。

 斉藤さんは同日昼に部屋を脱走して連れ戻されており、前親方の説教が続いていた。前親方は時折「やる気があるのか」などと確認し、斉藤さんが返事をしないと殴っていたという。調べに対し、前親方は「部屋から逃げたことを怒ったのではなく、あいまいな態度に腹が立った」と話しているという。

 10発目は斉藤さんの額に命中して血が噴き出したが、前親方はそれをきっかけに「お前らも教えてやれ」「鉄砲柱に縛り付けろ」などと指示、兄弟子3人による暴行が始まったとされる。前親方は瓶ビール2、3本を空けていたという。

 死亡した26日に土俵上でされた「ぶつかりげいこ」については、前親方は自ら木の棒で斉藤さんの尻を殴ったことを認めたが、「けいこで力が出るように気合を入れただけ」などと制裁目的を否認しているという。

 一方で、同容疑で逮捕された兄弟子の伊塚雄一郎(25)=しこ名・怒濤(どとう)=、藤居正憲(22)=同・時王丸=、木村正和(24)=同・明義豊(あきゆたか)=の3容疑者は、いずれも「30分のぶつかりはけいことして長すぎると思った」と供述していることもわかった。

 角界の慣習として、けいこは親方が指示しないと終わることができないとされる。「ぶつかりげいこ」が終わったのは斉藤さんが倒れたからだった。前親方は「通常のぶつかりげいこだった」と主張しているという。

PR情報

このページのトップに戻る