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角界暴行「またあり得る」 再発防止委が問題視

2008年5月18日11時28分

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 十両豊桜と間垣親方の暴力行為が17日明らかになった。時津風部屋の力士暴行死事件の記憶が鮮明ななか、相撲部屋で暴力が相次いでいた。相撲協会からの報告を受けた再発防止検討委員会の外部委員らは、東京・国技館での記者会見などで厳しい意見を述べた。

 日本プロスポーツ協会副会長の山口弘典委員は「本来は裏に潜んでしまうこうした行為を、なんとか明るみに出したいとやってきた。また起きたのは非常に残念。今後もあり得ると考えて、真剣に何度でも議論していかないといけない」と話した。

 また、金属バットやビール瓶が使われた時津風部屋の事件に続き、竹刀など道具を使った事案であることも強く問題視した。

 漫画家のやくみつる委員は、間垣親方の暴行が弟子の素行の悪さをとがめたためだったことを指摘し、「(問題行為があれば)破門の方が現実的だったと思う。自分たちの考え方がまだまだ浸透していないと感じた」と話した。

 また、相撲協会が事案を公表したことを評価し、「隠そうと思えばできたわけだから改革の気概がある人はいる。チェック機関として、検討委ができた効果はあった」と語った。

■理事の間垣親方、より深刻

 「通常の部屋ではいじめのようなものはなかった。やはり時津風部屋での事件は異質だった」。4月に全53部屋の視察を終えて、そう結論づけた再発防止検討委だったが、角界にやはり「暴力」は隠れていた。

 部屋の状況を把握するのは師匠やおかみさんらだとして、委員会のメンバーは師匠らからの聞き取り調査を中心に作業を進めてきた。

 しかし、いじめ、暴力の実態は一般社会でもなかなか表に出にくい。ましてや、縦社会の象徴的な存在である相撲界では被害者側もそれを簡単には認めない。

 事実今回の2件も、間垣親方の場合は他の部屋の親方でもある審判委員が気づき、豊桜の件は偶然のけがが発覚の端緒になった。いずれも被害者からの申告はなかった点が現実の深刻さを表している。

 2件のうち、間垣親方の事案は問題が根深い。時津風事件で師匠の監督責任が厳しく問われたにもかかわらず、理事として協会の指導的立場にいる師匠が暴力を振るっていた。竹刀での暴力行為は「指導」では済まない。

 再発防止検討委は来年1月まで活動を続けることになっているが、各部屋の実態把握には再調査も必要ではないか。師匠やおかみさんといった「上からの目線」では気づかないことが多々ある。膿(うみ)はきちんと出さないと傷口は治らない。(竹園隆浩)

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