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船場吉兆を家宅捜索 虚偽表示の疑いで大阪府警

2007年11月16日11時31分

 高級料亭、吉兆グループの「船場吉兆」(大阪市、湯木正徳社長)の商品に表示偽装が見つかった問題で、大阪府警は16日、不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで同市中央区の本店など関係先12カ所の家宅捜索をした。府警は、幹部社員らの主導のもとで組織ぐるみの違法行為が繰り返されてきた疑いが強いとみて、偽装の経緯や手口について全容解明を進める。

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船場吉兆本店へ家宅捜索に入る大阪府警の捜査員=16日午前10時1分、大阪市中央区で

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「但馬牛」と表示が偽装された贈答品(船場吉兆カタログより)

 全国で食品偽装が相次ぎ発覚する中、食への信頼を根底から揺るがした名門料亭の偽装は、「ミートホープ」(北海道)や「比内鶏」(秋田県)などに続き、刑事事件に発展することになった。

 捜索場所は、本社のほか大阪市中央区の湯木社長宅や、専務宅、事務所など。府警は湯木社長ら幹部からもすでに任意で事情聴取している。

 府警生活環境課によると、船場吉兆は今年3〜10月にかけ、「牛肉みそ漬け」「牛肉みそ漬けと鶏肉みそ漬けセット」「牛肉みそ漬けと明太子セット」の三つのセットの原材料として、佐賀県産と鹿児島県産の牛肉を使って加工した商品を箱詰めした。そのうえで「但馬牛」「三田牛」などと表示したシールをはり、東京都内のギフト販売会社と大阪市内の阪急百貨店に計101個を納入した疑い。この三つの商品は約3万〜約1万5000円で販売していたという。

 このほか、農林水産省によると、少なくとも3年ほど前から、国産ブロイラーを使った贈答用商品を「地鶏こがねみそ漬け」「地鶏すき焼き」と地鶏を使っているように偽っていたとされる。

 農水省は、船場吉兆の取引伝票で、但馬牛と表示した商品に佐賀県産や鹿児島県産と明記されていることをおおむね把握、日本農林規格(JAS)法に基づく改善を指示している。

 船場吉兆の幹部らは同省などに対し、商品表示の一部に虚偽があった事実については認めているが「会社ぐるみではない」「幹部の承知事項ではない」などと組織的な関与を否定してきた。

 だが、偽装商品が多岐にわたることなどから、末端社員らの単独行為とは考えにくく、府警は不正が長期間継続、放置されてきた疑いが強いとみている。

 船場吉兆は先月28日、福岡市の百貨店「岩田屋」内にある「吉兆天神フードパーク」で、消費期限が切れたプリンやゼリーの菓子を販売していたことが発覚。胡麻(ごま)豆腐などの総菜でも消費・賞味期限が改ざんされていたことが明らかになり、湯木社長が近く辞任する意向を示している。

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