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船場吉兆前社長、偽装指示認める 書類送検へ

2008年04月03日03時14分

 高級料亭「船場吉兆」(大阪市)=民事再生手続き中=が、九州産の牛肉を「但馬牛」などと偽ったとされる産地偽装事件で、湯木正徳(まさのり)前社長(74)が大阪府警の調べに、「牛肉を九州産に切り替えるよう指示した」と供述していることがわかった。府警は、ブランド牛を使用したと偽ることで、品質の高さを売りにしようとしたとみて、正徳前社長と長男の喜久郎(きくお)前取締役(45)、法人としての同社を不正競争防止法違反容疑で今月中にも書類送検する方針を固めた。

 生活環境課などの調べでは、同社は宴会時の料理に使うために03年秋から佐賀県や鹿児島県産牛肉の仕入れを始めた。この後、並行して仕入れていた兵庫県産の但馬牛などと佐賀、鹿児島県産を区別しないまま使って、贈答用のみそ漬けに「但馬牛」「三田牛」と表示したシールを張って販売したという。

 前社長はこれまで、偽装の経緯についてあいまいな説明をしていたが、「07年1月以降は、みそ漬けに但馬牛や三田牛を使わず、すべて九州産に切り替えるよう指示した」と認めた。前社長は九州産を使ったおせち料理の出来栄えなどから、但馬牛などと味に差がないと判断したという。料理人たちは、偽った表示を改めるよう進言したが、押し切られたという。

 府警は、前社長が偽装を指示し、肉の仕入れを担当していた喜久郎前取締役が従ったとみて、すべて九州産牛に切り替えた07年1月以降の偽装分について立件する方針。

 前社長の妻で女将(おかみ)の佐知子社長(71)の関与についても調べてきたが、「偽装は知らなかった」などと供述していることや、職務が接客と経理に限られることから、立件は難しいと判断したとみられる。

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