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給食のご飯から基準超すカドミウム 兵庫・神河町

2010年2月13日16時53分

写真神河町の学校給食米について会見する県体育協会の大西剛専務理事(中央)ら=12日午後、神戸市中央区の兵庫県庁、山本裕之撮影

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 兵庫県神河(かみかわ)町で小中学校や幼稚園などの給食用に納品されたコメから、農林水産省が食用の流通を規制している基準を超える濃度の有害重金属カドミウムが検出されたと、兵庫県の外郭団体「県体育協会」が12日、発表した。コメの一部は町内の17校園で約1400人の園児や児童らが米飯として食べていたが、食品衛生法の基準値は下回っており、健康被害の報告はないという。

 県体育協会によると、カドミウムが検出されたコメは2009年度の神河町産。同協会が所管する県学校給食総合センターが2月分の給食用として1月21日にJA全農兵庫(神戸市)から玄米47袋(計1410キロ)を購入した。

 同センターは1月28日、財団法人「日本穀物検定協会」に定期検査を依頼。47袋のうち1袋から抽出した玄米からカドミウム0.79ppm(1キロ中に0.79ミリグラム)が検出されたことが2月8日に報告されたという。

 しかし、同センターでは2月4、5日の給食用として町内の2カ所の給食施設にコメを供給。施設で調理されたコメ計2894食分(約203キロ)が町内の小中学校、保育所、幼稚園の計17校園で消費された。このほかのコメはすべて回収したという。

 コメのカドミウム含有濃度については、国が食品衛生法で1.0ppm未満と定め、これ以上の濃度のコメは焼却処分されている。また0.4〜1.0ppmのコメについても、農林水産省所管法人が国の補助金で買い上げ、工業用などの非食用として売却してきたが、08年の「事故米」事件を機に、同年からは焼却処分されることになった。

 濃度の高いカドミウムが含まれた原因について、県農業改良課の金川良夫課長は「土壌に含まれるカドミウムが吸収されないようにする、水田の管理が徹底されていなかったのではないか」と説明。検査結果が消費後になったことについて、県体育協会の大西剛専務理事は「これまでの検査結果から、大丈夫だろうと思っていた」と釈明した。

 県によると、神河町に隣接する朝来市には73年まで採掘が続いた生野鉱山があり、鉱石の製錬過程などで流出したカドミウムが川に流れ込むなどして、当時、水田で栽培されたコメから食品衛生法の基準値を超えるカドミウムが検出された。このため、72〜96年にかけて町内の水田101.71ヘクタールが農用地土壌汚染防止法で「汚染田」に指定され、土壌改良などで01年までに全水田で指定が解除された。(渡辺芳枝)

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