現在位置:asahi.com>ニュース特集>食品不正> 記事

台湾・中国産ウナギを国産に偽装 東海澱粉に厳重注意

2008年02月20日20時59分

 農林水産省は20日、静岡市の食品商社「東海澱粉」が台湾、中国産のウナギを国産に偽装していたとして厳重注意処分とした。同社は、九州のウナギ卸業者2社を相手に、台湾、中国産を売り渡して同じ量の国産を買い戻したように見せかける架空取引をし、この伝票を使って偽装を隠蔽(いんぺい)。2社には見返りとして、偽装で生じた差益の一部、400万〜500万円をそれぞれ支払っていた。

 同省によると、東海澱粉は06年5月〜07年9月、台湾産計290トン、中国産計52トンのウナギをいったん熊本県と福岡県の2社に販売し、同量の国産ウナギを買い戻したようにみせかけるため、2社に依頼して架空の伝票を作成した。架空伝票発行は85回に及び、国産であることを示すうその伝票を付けて、九州の加工業者などに販売した。

 台湾、中国産が1キロあたり1300〜1500円なのに対し、国産は1600〜1800円。東海澱粉は1キロあたり20〜50円を2社に支払っていた。同省は台湾、中国産ウナギがかば焼きに加工された後、全国のスーパーなどで国産として流通したとみている。

 東海澱粉は朝日新聞記者の取材に対し、「鹿児島県の大隅営業所が独断でやったこと」と本社の関与を否定。「食品業界の国産志向が強く、国産の数量を確保するためだった」と説明した。偽装に協力した2社はともに同省に対し、「架空取引が産地偽装のためとは知らなかった」としているという。

 消費者に販売される食品の表示に適用される現行の日本農林規格(JAS)法はウナギの業者間の取引には適用されないため、行政指導としての厳重注意となった。4月以降は業者間の取引にも同法が適用される。

PR情報

このページのトップに戻る