秋田県大館市の鶏肉加工販売会社「比内鶏」=破産手続き中=が秋田特産の比内地鶏だと偽って商品を出荷していた問題で、県警は1日、大館市餅田2丁目、元社長の藤原誠一容疑者(77)と同社の関連会社幹部ら計6人を、詐欺と不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで逮捕した。
他に逮捕されたのは、実弟の藤原義明容疑者(60)、いずれも同社や関連会社の元幹部の石川徹容疑者(45)、石木田謙一容疑者(60)、桜井久美容疑者(53)、佐々木保容疑者(39)。いずれも容疑を認めているという。
調べでは06年4月ごろ〜07年8月ごろ、藤原元社長らは、卵を産まなくなった「廃鶏」をただ同然で仕入れ、それを1羽約2千円する比内地鶏を使っているかのように原料表示を偽り、同社の主力商品「比内地鶏くんせい」など4商品を秋田市や盛岡市などの3業者に販売し、約1500万円をだまし取った疑い。
県などによると、偽装商品は薫製をはじめ、「つみれ」「比内地鶏たまご」など16品目に及んだ。同社は大館市内だけでなく、全国に店舗を持つスーパーや百貨店、食品メーカーを取引先に持っており、06年10月からの1年間だけで偽装商品の売上額は、約1億5700万円にのぼるという。
偽装は昨年10月の県の調査で発覚。県警は11月に不正競争防止法違反容疑で同社や藤原元社長宅などを家宅捜索し、帳簿など関係書類を押収。県から情報提供を受けたほか、元同社社員や出荷先の小売店などから話を聞き、「廃鶏」の仕入れから出荷までのルートを解明した。(贄川俊、矢島大輔)