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年末年始特集

週刊朝日編集長の知恵蔵キーワード〈名ばかり管理職〉

2008年12月19日

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写真3月3日、サイパン地裁での審問を終え法廷を出る三浦和義元社長=関口聡撮影

写真週刊朝日編集長山口一臣(似顔絵・山藤章二)

名ばかり管理職

 1月28日、東京地裁は、日本マクドナルド直営店店長が未払い残業代等の支払いを求めていた訴訟で、「店長は管理職にあらず」と、会社に残業代など計約750万円の支払いを命じた。労働基準法は、「管理監督者」には残業代の支給を義務付けていないが、それは「経営者と一体的な立場」で「出退勤の自由」などがある者に限られていた。しかし、これを悪用して、社員を名ばかり管理職に任命して、残業代を支払わない企業が多く社会的批判が高まり、セブン−イレブン・ジャパンや青山商事は、残業代を支給するようになっていた。

ブルーレイ・ディスク/BD

 次世代DVD規格争いの勝者。かつてのビデオ対決「VHS」対「ベータ」を彷彿とさせる「BD」と「HD」の争いは、年初にワーナー・ブラザースがBD支持を表明、これに米小売り最大手のウォルマートも続いて、決着が付いた。HDで孤軍奮闘してきた東芝は事実上の撤退。BD一本化による消費者への訴求効果が期待されたが、サブプライム問題に端を発する金融危機はこの勝者をものみ込んだのか、市場は規格争いほどの熱を帯びていない。

ロス銃撃事件/ロス疑惑

 2月22日、アメリカ自治領サイパンに旅行していた三浦和義がロサンゼルス市警に殺人容疑で逮捕された。三浦は、1981年に起きた「ロス銃撃事件」の妻殺害事件で、2003年に最高裁で無罪が確定し、その間のマスコミ報道に対する476件の名誉毀損訴訟でも80%に勝利していた。しかし、アメリカでは殺人事件の時効がないため、サイパンで逮捕されたのだった。三浦は、「一事不再理の原則」から逮捕無効を主張したが、10月10日に身柄を移送されたロス市警で首吊り自殺をしたとされる。

週刊朝日編集長山口一臣は振り返る

 いまどき「管理職にしてやるから」と言われて喜ぶ従業員はいませんよ。かしこいサラリーマンは決して責任ある役職につかず、リストラに対抗するため、日頃から会社の機密情報や役員のスキャンダルをためこんでおくのです。そしてもし、万一のときは週刊朝日にタレ込んでください(爆)。いつでも受付いたします。

 「ロス疑惑」と「ロス巡業」。ロスにはどうも「闇」がつきまとうようで……。

 「週刊文春」の連載「疑惑の銃弾」から24年、当時の加熱報道がその後、名誉棄損訴訟の山になったことは周知のとおり。面白かったのは、加熱報道当時に一線で取材していたOBから続々と情報・助言がもたらされたこと。「あの時は詰めきれなかったんだけど、こんな話が…」「まだ生きていればだけど、こんな人物がね…」。編集部に居るだけで、勝手に集まってくるのです。何年経っても、記者魂をかき立てる事件だったことは間違いないようです。

(敬称略)

解説執筆・大迫秀樹、大部陽子、金谷俊秀、高野朋美、高橋誠


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