【ワシントン=牧野愛博、鵜飼啓】2月の就任後、初めて訪米した李明博(イ・ミョンバク)・韓国大統領は19日、ワシントン近郊のキャンプデービッドでブッシュ米大統領と会談した。両首脳は米韓同盟の再定義で合意し、北朝鮮の核兵器保有を容認しない考えを確認、早期の核放棄を促した。ブッシュ大統領は、北朝鮮による核計画の申告について、完全で正確かつ検証可能なものかどうかを見極める考えを示した。
両首脳は軍事や経済など多方面での関係強化をうたい、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前政権時代に韓国軍のイラク派兵問題や北朝鮮への対応でギクシャクした米韓関係の修復と首脳間の信頼関係構築を演出した。
両首脳は北朝鮮問題での連携強化を強調し、6者協議を通じ、外交的手段で核放棄を求めていくことを確認。全核計画の完全で正確な申告と核施設の無能力化を速やかに終えるよう求めた。
ブッシュ大統領は会談後の記者会見で北朝鮮の申告について「北朝鮮の行動について判断したうえで、我々の義務を順守する」と語った。北朝鮮の人権問題について意見交換したことも明らかにした。同氏は会談で、北朝鮮が核放棄の履行に入れば並行して米朝関係改善に積極的に乗り出す考えを示した模様だ。
両首脳は、米韓同盟を21世紀の新たな安保情勢にあわせた戦略的同盟関係に発展させるため、関係閣僚に再定義の作業を指示。7月に開かれる洞爺湖サミットの前後にブッシュ大統領が訪韓することでも合意し、その際に「米韓未来同盟ビジョン」(仮称)を発表する見通しだ。
最高経営責任者(CEO)出身の李大統領は安全保障のほかに経済などを含めた「21世紀戦略同盟」を提唱。ただ、同盟の見直し範囲が多岐にわたるほか、作業の時間も限られており、どこまで具体性を持たせられるかは不透明だ。
在韓米軍の削減や基地移転問題など、韓国内保守派から異論が出ていた安全保障を巡る既存の合意はそのまま履行する。同時に米韓連合軍の防衛能力の維持強化に努める。
このほか、両国は米韓自由貿易協定(FTA)の両国議会承認や、韓国人に対する米国の査証(ビザ)免除を今年中に達成するよう努力していくことでも合意する見通し。