【ワシントン=鵜飼啓】米国務省は30日、07年版のテロ年次報告書を発表した。北朝鮮については、日本政府が拉致問題の真相究明を求めていることなどにも触れたが、06年版の内容と大きな変化はなかった。会見したデイリー対テロ調整官は北朝鮮のテロ支援国家指定解除には「テロ支援放棄の確約が必要だが、まだそうした確約は受けていない」と述べた。
米政府は北朝鮮が核計画の申告に応じれば、テロ支援国家の指定を解除する方針だが、法的には対象国が過去6カ月、国際テロを支援しなかったことに加え、将来も支援しないことを確約することが解除の要件となっている。デイリー氏の発言は、北朝鮮がこの要件をまだ満たしていないことを明確にした形だ。
テロ報告書は過去1年間の情勢を分析したもので、今後の指定解除には直接影響しない。世界的な動向としては、国際テロ組織アルカイダが一部では01年の米同時多発テロ以前の能力を回復していると指摘、引き続き「最大の脅威」と位置づけた。