【ソウル=鵜飼啓、牧野愛博】ライス米国務長官は28日、ソウルで韓国の柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商相と会談し、北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求めることで一致した。柳氏は会談後の記者会見で日本に対し、対北朝鮮経済・エネルギー支援への早期参加も促した。両外相は核兵器を含む北朝鮮の全核計画の廃棄を目指すことも改めて確認した。
北朝鮮は6者協議などで、核廃棄の議論に入る前提として他の5カ国による重油100万トン相当の経済・エネルギー支援の完了を求めている。両外相の発言は、拉致問題を重視する日本政府の立場に理解を示すとともに、支援問題で6者協議が停滞しないよう、日本に協力を働きかける目的があったとみられる。
柳氏は記者会見で、拉致問題に対して北朝鮮に「誠意ある姿勢」を求めると同時に、「日本が早期に経済・エネルギー支援に参加するよう期待する」と語った。ライス氏も「(柳氏が)拉致問題は早期に解決されなければならないと発言してくれたことに感謝する」と述べた。
両外相は、北朝鮮が26日提出した核計画の申告に対し、徹底した検証体制を早期に立ち上げることで合意した。ライス氏は「検証と同時に廃棄にも動かなければならない」と語り、早期に核廃棄の議論に入りたい意向を示した。
韓国で政権批判に発展した米牛肉の輸入再開問題について両外相は、月齢30カ月以上の米国産牛肉の輸入禁止などを決めた米韓追加合意を忠実に履行することで一致した。ライス氏は「米牛肉は安全だと保証する」と語った。