【ソウル=牧野愛博】北朝鮮軍高官が6日、南北協力事業の象徴とされる北朝鮮の開城工業団地(工団)を視察した。複数の韓国政府関係者が明らかにした。北朝鮮軍部による視察は異例。韓国政府は、強硬な対北朝鮮政策を採る韓国に圧力をかけるねらいがあるとみている。
視察したのは、南北軍事協議の北朝鮮側代表を務める金英哲・朝鮮人民軍中将ら。開城工団に入居する企業や上下水道などインフラ設備を見て回ったほか、随行した韓国の開城工業地区管理委員会の幹部らに、従業員の給与や勤務時間などを質問した。
韓国政府関係者は「工団に批判的な軍による視察で、事業中断の可能性を示唆したかったようだ」と語る。北朝鮮軍部は元々、南北軍事境界線近くに開城工団を設けることに反対した経緯がある。