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5カ月ぶり6者協議スタート 「試料採取」文書化で溝

2008年12月8日23時16分

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 【北京=稲田信司、奥寺淳】北朝鮮の核問題を巡る6者協議の首席代表会合が8日午後、北京の釣魚台迎賓館で始まった。議長国中国は9日に、北朝鮮が6月に提出した核計画申告の検証方法や対象を定めた合意文書の草案を各国に提示する予定。だが、核関連物質のサンプル(試料)採取を文書に明記するよう求める日米韓に対して、北朝鮮は拒否しており、5カ月ぶりの協議は難航が予想される。

 協議筋によると、3日間の予定だが、延長もあり得る。1月に任期が終わる米ブッシュ政権にとって最後の6者協議となる可能性が大きい。

 米首席代表のヒル国務次官補によると、初日の協議では(1)核計画の検証問題(2)北朝鮮に対する経済・エネルギー支援(3)核施設を使えないようにする「無能力化」の行程、を議論。日本首席代表の斎木昭隆・外務省アジア大洋州局長は協議後「北朝鮮と他の5カ国で検証のあり方に大きなギャップがある」と話した。

 韓国側によると、無能力化と、見返りのエネルギー支援などを定めた、非核化の「第2段階」を来年3月までに終えることでほぼ合意したものの、検証方法の文書化が前提となるという。また北朝鮮は韓国との協議で、無能力化の過程で原子炉に装着する前の未使用燃料棒を海外に搬出することに同意したという。

 一方、日韓の協議筋によると、北朝鮮側は、拉致問題を理由に支援に参加していない日本を「(協議)参加国と認めない」と批判。日本の負担分と見込まれていた重油20万トン分をオーストラリアなど6者以外の国から受け取ることには同意したという。

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