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「発射」の誤報2回も 防衛省、全国の部隊や官邸に

2009年4月4日21時7分

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〈関連動画〉誤報のもととなった航空自衛隊の新型レーダー

写真ミサイル発射情報の誤報について謝罪する浜田防衛相=4日午後5時26分、東京都新宿区の防衛省、水野義則撮影

写真新型レーダー「FPS5」。形状からガメラレーダーとも呼ばれる=千葉県旭市

図誤情報の流れ

 北朝鮮が発射準備を進めていた長距離弾道ミサイル「テポドン2」の改良型とみられる機体は4日、予告した時間帯(午前11時〜午後4時)を過ぎても発射が確認されず、発射は5日以降に先送りされたとみられる。日本政府が4日正午過ぎに速報し、直後に取り消した発射情報は、防衛省の情報に基づいて伝えられていたことがわかった。自衛隊の陸上幕僚監部も同日午前11時前、発射情報を全国の陸自関係部署にメールで誤配信。防衛省は午前と午後の2回、誤報を流していたことになり、政府の情報伝達態勢の不備が浮き彫りになった。

 浜田防衛相は4日夕、2回の誤報について、「防衛省・自衛隊における情報伝達の不手際。国民にご迷惑をおかけした」と謝罪した。政府は誤報に至った経緯の検証を終えた段階で、関係者の処分を検討する方針だ。

 全国の自治体などを混乱させたのは、4日午後の発射情報だった。首相官邸は同日午後0時16分、防衛省中央指揮所の情報をもとに、「北朝鮮から飛翔体(ひしょうたい)が発射された模様」と報道機関や自治体に発表したが、「誤探知」に気づいた後の同21分、「さきほどの情報は誤りです。『飛翔体が発射』は確認されておりません」と訂正した。

 防衛省は4日夕、航空自衛隊の航空総隊司令部(東京都府中市)が午後0時16分、中央指揮所に(1)米国の早期警戒衛星による発射情報が流れた(2)千葉県旭市にある新型レーダーFPS5(通称「ガメラレーダー」)がミサイルの航跡を探知した――との誤った情報を流したことが原因だったと明らかにした。

 米国の早期警戒情報は実際は流れておらず、ガメラレーダーがとらえた航跡もすぐに見失い、結局、誤探知とわかった。政府内には、北朝鮮のミサイル基地周辺に展開しているミグ戦闘機だったのではないかとの見方も出ている。日本海に展開するイージス艦のレーダーも発射を探知しておらず、官邸危機管理センター詰めの防衛省の連絡官が午後0時20分、センター内に誤探知を知らせた。

 一方、秋田県で4日午前に起きた誤報騒ぎは、陸上自衛隊幕僚監部の指揮所から全国の部隊など約900の端末に、誤って発射情報が伝えられたことが原因とわかった。防衛省によると、コンピューターに不具合が生じたためといい、茨城県にも同様の情報が伝わっていた。

 秋田県では、県庁に詰めていた陸自の連絡官がメールで得た発射情報を県に口頭で伝えた。県は午前10時54分に県内の市町村に一斉メールで連絡。秋田市や大潟村など9市町村は防災行政無線などで住民にも伝えた。県が陸自側に確認を求め、誤報とわかった。

 茨城県では、発射情報を受けた陸自勝田駐屯地が午前10時52分、県消防防災課に電話で伝えた。県危機管理室は、政府から入るはずの連絡がなかったため、陸自に再確認。誤報とわかった。

 防衛省は詳しい原因を調べているが、5日以降も引き続き同じシステムを使うとしている。

 誤報の背景について、浜田防衛相は「一刻も早く国民に伝えたい気持ちがあり、少々前がかりになった。正確さが足りなかった」と記者団に語った。河村官房長官から注意を受け、防衛省・自衛隊の幹部らに、正確な情報伝達を指示したという。

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