2009年6月29日21時38分
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の三男、正雲(ジョンウン)氏が6月中旬に極秘に訪中した際、習近平(シー・チンピン)国家副主席や江沢民前国家主席とも会談していたと、29日付の英フィナンシャル・タイムズ紙が報じた。中国外務省は訪中の事実を否定しているが、同紙は軍当局や情報機関の関係者、外交筋から証言を得たという。
同紙によると、正雲氏には北朝鮮国防委員会の趙明録(チョ・ミョンロク)第1副委員長、金総書記の義弟、張成沢(チャン・ソンテク)国防委員が同行した。軍事代表団として6月10日から17日まで滞在。会談では核問題のほか、北朝鮮への経済、エネルギー支援が話し合われた。
同紙は、今回の訪中を通じて20代の若い正雲氏に経験を積ませるとともに、後継者として正統性を示すことが主目的だったという専門家の見方を伝えている。(北京)