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中朝国境でサリン検出 北朝鮮から風吹く時に2回

2009年10月9日3時5分

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 【瀋陽=西村大輔、ソウル=牧野愛博】中国軍の特殊部隊が昨年11月と今年2月、遼寧省丹東周辺の北朝鮮国境付近で、空気中から猛毒のサリンを検出した。中国当局関係者が明らかにした。実験か事故があった可能性があるとみて、軍が監視を強めている。

 関係者によると、特殊部隊は演習を兼ねて、定期的に空気中の化学物質を調査していた。北朝鮮側から風が吹く時に調べていたところ、1立方メートルあたり0.015〜0.03マイクログラムのサリンが偶然検出された。中国軍が航空機で無毒化する薬品を散布したとの情報もある。

 サリンは戦前のドイツで化学兵器用に開発された神経ガスの一種。殺傷能力が極めて高い。95年のオウム真理教による地下鉄サリン事件では多くの死傷者を出した。

 毒性が強く、軍事演習での使用は考えにくいが、何らかの実験をしたか、保管もしくは移送中に事故が起きた可能性がある。丹東に近い北朝鮮・新義州には、軍事目的と疑われる化学工場がある。

 韓国の08年版国防白書によると、北朝鮮は80年代から生物化学兵器の生産を開始。現在、2500〜5千トンを貯蔵している。その詳細は不明だが、北朝鮮はサリンの原料となる化学物質を輸入したことがあり、米韓両国は北朝鮮がサリンを保有していると判断、対北朝鮮戦に備えた共同作戦計画に化学防護作戦を盛り込んでいるとされる。砲弾に仕込むのが一般的で、日本を射程に収める弾道ミサイル「ノドン」にも搭載できる。ただ、熱に弱いサリンを大気圏再突入時の熱から防ぐ技術は、現在の北朝鮮にはないとも言われている。

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