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韓国外相「北朝鮮の魚雷と判断」 岡田外相に伝える

2010年5月17日3時1分

 【慶州(韓国南東部)=牧野愛博、山尾有紀恵】韓国の柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商相は16日、慶州での日韓外相会談で、3月末に起きた韓国哨戒艦の沈没について「北朝鮮による魚雷攻撃」との考えを岡田克也外相に伝えた。韓国政府が「北朝鮮の犯行」との判断を関係国に示した事実が明らかになるのは初めて。岡田氏は「韓国を支持し、必要な協力を惜しまない」と表明した。

 日韓両政府関係者によれば、柳外相は会談で調査の現状を説明。「北の魚雷という強い状況証拠を持っている」と語り、北朝鮮軍による攻撃だったとの見方を伝えた。さらに「北による犯行という共通認識」を持って、日本独自の対北朝鮮制裁の強化や国連安全保障理事会での協力に取り組むよう日本側に求めた。

 これに対し、岡田氏は、日本がすでに対北朝鮮制裁を徹底している現状を説明したうえで、韓国を支持する考えを伝えた。この問題では米国政府も「北朝鮮の犯行」との判断に傾いており、今後、日米韓3カ国と、北朝鮮への制裁に消極的な中国との間で意見の対立が起きそうだ。

 沈没の原因を調べている国際軍民合同調査団は20日、「魚雷による沈没」とする最終報告書を発表する見通し。16日現在、北朝鮮の関与について状況証拠を超える決定的な物証は見つかっていないが、李明博(イ・ミョンバク)大統領はその数日後に行う国民向け談話で「北朝鮮の関与」を明言するかどうか慎重に検討している。

 一方、柳氏は会談で、今年が日韓併合100年にあたることを指摘、「難しい年だからこそ韓日関係をより強化する機会にしたい」と述べた。岡田氏も「努力していくことが重要だ」とし、双方は竹島(韓国名・独島)の領有権問題などが日韓関係全体に悪影響を及ぼさないよう努力することで一致した。

 ただ、日韓経済連携協定(EPA)をめぐっては、岡田氏が早期の交渉再開を求めたのに対し、韓国側は「十分な条件が必要」として応じなかった。また、柳氏は第3期日韓歴史共同研究や日本統治時代に日本に流出した韓国文化財の返還問題などを取り上げたが、日本側は慎重な姿勢を示した。

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