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北朝鮮が砲撃、韓国軍の2兵士死亡 島民含む19人負傷

2010年11月23日21時42分

写真23日、砲撃を受けて煙があちこちから上がる韓国の延坪島=ロイター

写真韓国の大延坪島で23日、炎上する住宅=AP

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 【ソウル=牧野愛博】韓国国防省によると、北朝鮮南西部の黄海南道に駐屯する北朝鮮軍が23日午後2時半過ぎから、韓国の大延坪島(テヨンピョンド)やその周辺海域を断続的に砲撃した。同日午後3時40分ごろまでに数十発の砲弾が撃ち込まれ、韓国軍に死者2人、重軽傷者16人の被害が出たほか、民間人が少なくとも3人負傷した。韓国軍も応戦措置として対岸の北朝鮮軍陣地に砲撃80発を加えた。

 1953年に朝鮮戦争が休戦した後、北朝鮮軍が韓国領土の陸地を直接砲撃したのは、今回が初めて。今秋、南北離散家族の面会事業などで緊張が緩和しかけていた南北関係は再び緊張し、北朝鮮核開発を巡る6者協議の行方にも大きな影響が出そうだ。

 大延坪島は、海上の軍事境界線に相当する北方限界線(NLL)を挟み、北朝鮮から南に十数キロ。北朝鮮の海岸砲による砲撃で市街地など島内数カ所で火災が起き、民間家屋60〜70軒も破壊された。島内には民間人1100人以上が住み、韓国軍約500人が駐屯しており、民間人は島内の施設や本土へ退避した。

 現場海域では韓国軍が22日から演習をしていた。北朝鮮は国連軍が設定したNLLの有効性を認めていない。朝鮮中央通信によると、北朝鮮軍最高司令部は、砲撃は韓国軍演習への対抗措置だとして「我々の領土を侵犯すれば、無慈悲な軍事対応打撃を加え続ける」と警告。先に砲撃したのは韓国側だと主張した。

 韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は23日午後、緊急の外交・安全保障関係閣僚会議などを開き「状況が悪化しないよう万全を期せ」と指示。同夜には韓国軍合同参謀本部を訪れ、「民間を無差別に攻撃した重大な事態だ」と強調。北朝鮮が再び挑発した場合、通常の対応の枠を超えて応戦する考えを示した。

 韓国統一省は同日、25日に予定された南北赤十字協議の無期限延期を発表した。

 韓国軍は、砲撃が朝鮮戦争の休戦協定などに違反すると判断、北朝鮮軍の砲撃陣地に集中的な反撃を加え、「相当な被害を与えた」とした。北朝鮮軍には挑発中止を要求する通知文を送った。周辺海域一帯に、局地挑発に備えた軍の防衛準備態勢を最高水準に格上げして発令。空軍機も発進させて現場空域に待機させた。

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