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韓国射撃訓練 北朝鮮「対応する価値なし」でも挑発予告

2010年12月21日1時11分

 韓国軍は20日、北朝鮮軍による砲撃があった黄海の大延坪島(テヨンピョンド)周辺海域で射撃訓練を実施した。北朝鮮は訓練に対し「対応する一顧の価値も感じなかった」としつつも、追加挑発を予告する報道文を発表した。一方、訪朝中のリチャードソン米ニューメキシコ州知事は同日、北朝鮮が、先に公開した寧辺の新たなウラン濃縮施設に国際原子力機関(IAEA)の監視要員を受け入れることなど、3項目の措置について同意した、とする声明を出した。

 韓国軍合同参謀本部によると、射撃訓練は20日午後2時30分(日本時間同)から午後4時4分まで、北朝鮮軍の砲撃を受けた大延坪島周辺海域で実施された。同夜現在、北朝鮮による追加挑発は起きていない。韓国軍は警戒態勢を解かず、緊張が続いている。

 射撃訓練は、同島の海兵部隊が、島の西南方向に設定した海上の軍事境界線に当たる北方限界線(NLL)よりも南側の海域に向けて行った。在韓国連軍に参加する各国代表団などが視察した。同日午後6時半、住民らに出ていた退避令が解除された。

 韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は20日、「訓練終了後も北の挑発に備え万全の対応態勢をとるよう望む」と指示した。韓国軍は訓練終了後も引き続き、警戒態勢をとった。軍は北朝鮮の追加挑発があれば「断固たる対応をとる」としている。

 一方、朝鮮中央通信によれば、北朝鮮軍最高司令部は20日、報道文を発表。韓国軍の射撃訓練について「卑劣な軍事挑発にいちいち対応する一顧の価値も感じなかった」と説明した。同時に改めて「2次、3次の対応打撃が米国と南朝鮮(韓国)の本拠地を一掃するだろう」と警告した。

 韓国軍は先月23日、同海域で射撃訓練を実施したが、北朝鮮軍による砲撃で中断していた。韓国は訓練終了により、北朝鮮への対抗措置が一通り完了したとみている。

 米国は6者協議を含む対話再開の前提条件に南北関係の改善を希望している。韓国も北朝鮮が追加挑発に出ない限り、世論が落ち着くのを待って、対話の模索を始めるとみられる。ただ北朝鮮は砲撃戦について、韓国に謝罪する姿勢を見せていない。韓国政府は、北朝鮮が現時点で非核化の意思を十分に示していないとも判断しており、南北関係の早期改善は難しい状況だ。(ソウル=牧野愛博)

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