2012年10月12日20時49分
【ソウル=貝瀬秋彦】北朝鮮軍の兵士が2日に軍事境界線を越えて韓国に亡命を求めた際に、韓国軍が警備所をノックされるまで気づいていなかったことが明らかになり、ずさんな警備に韓国内で批判が高まっている。
国会の国防委員会への報告などによると、北朝鮮兵は2日夜、東海岸に近い江原道の軍事境界線に到着。韓国側の三重の鉄条網を乗り越え、警備兵が寝泊まりする兵舎をノックしたが、反応がなかったため近くの警備所をノック。韓国側はそこで初めて気づき、北朝鮮兵の亡命意思を確認して身柄を確保したという。
当該の部隊は当初、北朝鮮兵を「監視カメラで発見した」と上部に報告し、軍もそう説明していた。これがうそだったうえ、監視カメラの録画が機能していなかったことも判明した。
また、4年前に西部の軍事境界線で北朝鮮兵が亡命した際にも、警備所をノックして亡命していたことが明らかになった。
韓国内では、警備兵が北朝鮮兵を発見できなかったことに加え、軍の隠蔽(いんぺい)体質にも厳しい目が向けられている。李明博(イミョンバク)大統領は11日に金寛鎮(キムグァンジン)国防相を呼び、厳しく叱責(しっせき)。「徹底的に調査をし、責任者を厳重にただし、警戒体制を全般的に再点検せよ」と命じた。
国会の国防委員会のメンバーらも12日に江原道の現場を訪れ、調査を始めた。