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橋下・大阪知事、咲洲府庁舎の全面移転断念 耐震性懸念

2011年8月18日18時46分

 大阪府の橋下徹知事は18日、府本庁舎を大阪湾岸の人工島にある咲洲(さきしま)庁舎(旧WTC、大阪市住之江区)へ全面移転させる構想について、建築や防災対策の専門家からビルの耐震性に問題点を指摘されたことを受け、「本庁舎としては難しい。全面移転はない」と断念する考えを表明した。

 橋下知事が3年前から掲げてきた咲洲への全面移転の断念に伴い、府は庁舎配置や防災拠点の整備構想について全面的な見直しを迫られることになった。

 橋下知事は18日、咲洲庁舎の地震・津波対策や防災拠点のあり方を検証してきた専門家らと意見交換。福和伸夫・名古屋大大学院教授(建築耐震工学)は、超高層ビルの揺れを増幅させる長周期地震動の影響を受けやすい咲洲庁舎の特性を指摘。「防災拠点として使うには、建物を低くするなどの抜本的な対策が必要だ」などと述べた。

 橋下知事は意見交換後、福和教授らの指摘を踏まえ「災害対応拠点という形で(の活用)は難しい」と表明。当面は咲洲を第2庁舎として使うものの、ビルの活用策や咲洲など2カ所に防災拠点を置く構想は再検討する考えを示した。咲洲への本庁舎移転条例案についても「(府議会に)出さない」と明言した。

 咲洲庁舎は、大阪で震度3だった3月の東日本大震災で想定の倍の2.8メートルの横揺れを記録。360カ所で天井や床面が損傷した。府は5月、東南海・南海地震では6メートルの揺れになるとの検証結果を公表。約14億円で296カ所に制震装置を設置する耐震対策をまとめたが、福和教授ら専門家の指摘でさらなる抜本策が必要となった。

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