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政治の教育関与や職員の免職明記 大阪維新の会が条例案

2011年8月22日19時22分

 大阪府の橋下徹知事が率いる地域政党「大阪維新の会」は22日、大阪府・市の9月議会に、教育行政への政治関与を明記した「教育基本条例案」と、職務命令違反をした職員や組織再編に伴う過剰となった職員を民間の解雇に相当する分限免職にできる「職員基本条例案」をそれぞれ提出すると発表した。

 維新の会は両議会で議論を重ね、来春までに2条例の成立をめざす。橋下氏は11月の大阪市長選に合わせて知事を辞職し、知事・市長のダブル選に持ち込む方針で、条例案を選挙の争点とする狙いもある。

 教育基本条例案は前文で、教育行政のなかで「政治が適切に役割を果たす」と明記。知事や市長が学校が実現すべき教育目標を設定し、教育委員が「目標を実現する責務を果たさない場合」は罷免(ひめん)できると定めた。また、校長に現場の責任者として幅広い裁量権や予算要求権を認め、教職員には「校長の職務命令、経営指針に服す」ことを義務づけた。

 両条例案は教職員の処分ルールも明文化。大阪府が6月に施行した君が代の起立斉唱義務化条例を念頭に、同じ職務命令に3回違反した教職員を分限免職にすると規定。低い人事評価が続く教職員の分限処分や過剰になった人員のリストラ規定も盛り込んだ。

■大阪府・大阪市教育基本条例案の骨子

◇知事(市長)は教育委員会との協議を経て、府立高校(市立小中高校)が実現すべき目標を設定する

◇教育委員が目標を実現する責務を果たさない場合、地方教育行政法に定める罷免事由に該当する

◇校長は任期を定め、マネジメント能力の高さを基準に多様な人材を積極的に登用する

◇教委は学力調査テストの市町村別、学校別の結果をホームページで公開しなければならない

◇保護者、地域住民らでつくる学校運営協議会を設け、校長や教員の評価や教科書推薦の協議などをする

◇保護者は学校に不当な態様で要求をしてはならない

◇3年連続で入学者数が定員割れし、改善の見込みがない府立高校は統廃合しなければならない

◇府立高校の学区を廃止し府内全域を通学区域にする

◇市教委は隣接区域やブロック内で市立(小中)学校を選べる学校選択制の実現に努めなければならない

■大阪府・大阪市職員基本条例案の骨子

◇人事はすべて基準、結果を公表する

◇給料表の最高給与額は上位の級の最低額を超えないよう努める(「わたり」の禁止)

◇懲戒処分は違法行為や非行の動機、悪質性の程度、職責との関係、社会に与える影響などを総合的に考慮する。職種、年齢、処分内容、理由を公表する

◇分限処分は職員が現職に求められる役割を果たすことが困難な場合、降任させる。公務員として通常要求する勤務実績や適格性が欠けているときは免職とする

◇職務命令に違反した職員は減給または戒告。過去に違反した職員は停職とし、所属、氏名を公表する。5回目の職務命令違反、または同一の命令に3回目の違反をした職員は直ちに免職とする

◇職制もしくは定数の減少により余剰の原因となった職員は免職にできる。ただし、原因に関して議会の議決または審議がなくてはならない。民営化や一部事務組合化で職員が再就職する機会がある場合、原則免職できる

◇20年以上勤務した職員は指定出資法人、関連法人、公益法人等に再就職してはならない。府または職員、OBへの(天下りの)あっせんは原則禁止する

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